テラーノベル
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りちょしろ
両片想い
文字数1万字over
地雷さんUターンお願いします
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rc side
「まずい、非常にまずい!!」
俺がディスコに入って放った一言目はそれだった
nk「なにが?」
「せんせーが女と歩いてるの見ちゃったあああああああああああああああ!!!」
km「なんだ、そんなことか」
「そんなことかって何だよ!」
そう。俺はしろせんせーに恋をしていた
男同士なんて知ったこっちゃない
好きになったものは好きなんだ
という訳で俺は最強無敵連合の皆に恋愛相談をしていた。
kr「なに、まだしろせんせーのこと好きなの」
「当たり前じゃん」
キルシュトルテが呆れたように問いかけてくる
nt「片想いして今どんくらいですかりぃちょさん」
「……半年」
しろせんせーへの恋心を自覚してから半年が経過しようとしていた
最初はただの友達としての好きなんだって思ってたけど、
一緒に活動していくにつれて、しろせんせーの一挙一動に気持ちを左右されるようになって
嫉妬とか好奇心とかが出てくるようになってから自覚した
正直女が好きだった俺が男を好きになるなんて思ってもいなかった。
それくらいしろせんせーが魅力的だったのだ。
zh「りちょはさー、まだ告白しないの?」
「だって………男からの告白なんてフラれそうじゃん………」
告白しようと思えばする機会なんてこの半年で何回もあった。
告白したくないなんて気持ちはない。むしろ大声で叫びたいくらいには告白はしたい。
でも俺は男。しろせんせーも男。フラれることなんて目に見えてる。
はぁ
溜息を付いて机に突っ伏していると
ピコン
ディスコに誰かが上がってくる音がした
sr「うぃーす。おつかれー」
しろせんせーだった
nk「おつおつー」
「おつかれ〜」
好きだからと言って動揺する訳では無い
平然とした態度は取り繕うことはできる
でも心臓のバクバクは抑えることはできない
(さっきまで女の子といたんだよな~……)
そんなことを考えると心の中のモヤモヤがどんどん膨らんできて
むっとした嫉妬に変わっていった
「せんせー、さっき女の子と歩いてたよね」
俺は嫉妬心に身を任せてとんでもないことを言ってしまった
km「ん”ふw」
zh「おぅ、りちょさん……」
nk「……ふっw」
女研組が俺の質問に対して笑い声と戸惑いの声を上げる
そしてトルテ軍団4人からは一気にディスコのメッセに
『お前よくぶっ込んだな』
とツッコミがきた
しょうがない、これは。
俺でもびっくりした
しろせんせーは俺からの問いに、「あー」とだけ一瞬考える素振りを見せてから
「たまたま会った大学の友達。ストーカーされてたから家まで送っただけやで」
淡々とした口調でそう答えた
他のみんなが口々に「えー、ボビーやさしー♡」
「流石女たらし」「惚れられたろ絶対」
そんなことを言っている間、俺はディスコをミュートして大声で
「絶対嘘だろそんなもん!!!!!!絶対ヤっただろ!!!!!」
と叫んでいた
ああ、悔しい
そこらの女よりもせんせーのことすっごく好きなのに他の女に寝盗られて、挙句の果てには嘘をつかれる……
「俺……今すっごいめんどくせぇ奴かも……」
恋愛を今までちゃんとしていないから気付いてなかっただけで、俺は俗に言うメンヘラとかヤンデレの域にいるのかもしれない
そう思うと自分でも吐き気がするくらい嫌悪感が増す
俺がそう自分で悶えていると、向こうの皆では話が進んでいたらしく、ずっとミュート状態の俺に
会話のフリが回ってきた
nk「りぃちょはどうする?」
「え、あ、ごめん、なに?」
話聞いとけよー
そんなツッコミが多方面から来る
どうやらこの後の呑み会の話だったようだ
nt「珍しく皆このあと予定空いてるから飲みいこーって話なんだけど、りぃちょくん予定空いてる?」
「空いてる空いてる」
sd「なら決まりやね、俺はニキの家から一緒にいきまーすw」
nk「タクシー代請求するからな」
sd「そこは奢れよ」
そんなこんなでこの後2時間後に呑み会が開催されることになった
皆準備するということなので俺もディスコを抜けて着ていく服を考える
「んー、かわいい系で責めるか?いや、かっこいい系でも……」
俺はせんせーに会えるということで服装を考えていたがちっともピンとくるものが来ない
「あーーー、せんせーどんな服で来るかな……」
俺の頭の中はしろせんせーのことでいっぱいいっぱいだった
しろせんせーはかっこいい
身長も高くて、手も細くて、スタイル良くて、顔も良い
モデルやらせたら即売れするんじゃないかってくらいはカッコイイ
「んー、いつも通りのカワイイ系でいいか……髪もセットしよ」
シャワーを浴びて、服を着て、髪もセットして、少しばかりのメイクをしていたら
予定時間まであと30分になった
「歩いていけば5分前には着くかな」
俺は玄関を開けて出発した。
ーーーー
しばらく歩いているとしろせんせーとばったり会った
sr「お、りぃちょやん」
しろせんせーは俺を見つけるなり少し駆け足で寄ってくる
かわい!!!!
「やっほ~しろせんせー」
俺はいつも通りのちゃらけた声でしろせんせーの名を呼ぶ
sr「珍しいな笑今日は遅刻せぇへんの笑」
「な!いつも遅刻してるみたいに言わないでよ!」
sr「すまんすまん笑」
しろせんせーが笑いながら俺の隣を歩く
。
あれ。もしかして今って告白のチャンスでは?
「あ、あのさ、しろせんせー」
俺が珍しく勇気をだして声をかける
sr「んー?なに?」
しろせんせーがスマホから目を離して俺のことを見る
「おれさ、!」
遂に半年の恋心に終止符を!!!
nk「あれ、ボビーとりぃちょじゃん」
sd「やっほー、しろ、りぃちょくん!」
としようとしたところで邪魔が入った
sr「おう、やっほ」
俺はなんとも言えないイラつきを覚えた
「……くそ……」
しかも、このふたりが来たことによって俺としろせんせーだけのラブラブ空間(勘違い)が出来なくなったし!
「はぁ……」
俺が俯きながら溜息を吐くと、しろせんせーが声をかけてくれた
sr「どしたりぃちょ?体調悪いん?」
「あ、ううん!違う!なんでもない!」
俺は必死に否定してまた歩き出す
さっきまでしろせんせーと横並びで歩いていたのに、しろせんせーはニキの隣を歩き出した
俺とシードがニキしろの後ろをつくようにして歩く
「ん”ん”も……!!」
俺はニキへの嫉妬心を心の中だけで抑える
ニキニキとしろせんせーが仲良いのは昔から知ってる
俺がニキニキと会う前からの付き合いらしいし、昔は同居していた歴も持つ2人だ
仲良くないわけがないし、2人で話すのだって他の奴らと話すよりも楽しいに違いがない
でも。
「俺でも良くない、?」
気付いたら心の内が漏れていた
それを隣を歩いているシードが気付かない訳がなかった
sd「りぃちょくん心の声漏れとるw」
シードが揶揄うように言う
シードも俺がしろせんせーのことが好きだっていうのは知っているので、多分これから散々いじられる
sd「なになにー、ニキとしろが仲良くしとんのが気に入らんの?笑」
「気に入らないって訳じゃないし……」
sd「じゃあなに、嫉妬?笑」
「かも……」
シードちゃんが大声で笑い出す
sd「あはははははww」
「ちょ!笑うなよ!」
sd「しょうがないやんwwこんなにメソメソしとんりぃちょくん初めてやけぇww」
シードちゃんが俺の背中をバンバン叩きながら言う
痛い
「しょうがなくない?だってさぁ……」
俺とシードちゃんでギャアギャア言いながら歩いていると目的地に着いた
sr「お前らなにしとん。着いたで」
しろせんせーが周りを見ずに2人だけの世界に入っている俺達を見兼ねて声を掛ける
sd「はぁーい笑」
シードちゃんはまだ笑ってる
それを不満に思いながらもしろせんせーが扉を開けて俺らがはいるのをまってくれているので、急いで店の中に入る
店の中に入ると俺ら以外の皆が居た
珍しいことに誰も遅刻していなかった
ht「やほー」
kr「なに、お前ら一緒に来たん?」
nt「もう全員分生頼んだけどよかった?」
km「俺の方が早かったー笑」
zh「やほやほー」
自然と、女研組とトルテ軍団で席が分かれる
俺はもちろんしろせんせーの隣をキープした
『かんぱーい!!』
最強無敵連合の呑み会が始まった
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二時間くらい経っただろうか
18号以外の奴らは全員いい感じに酔っていた
ニキ、シード、キルシュトルテは3人でおもんない話を馬鹿みたいに笑いながら話してて
弐十はとねは2人でツッコミの話とか大変だね〜って話をしてた
18号とキャメロンは、18号の趣味の話にキャメロンが興味を示して二人で話してて
残されたのは俺としろせんせーだった
しろせんせーも随分酔っているらしく、どこかフワフワしていて、周りにたまに話をフラれたらあははと笑ってツッコむくらいだった
しろせんせーを横目で見ているとなにやらフラフラしている
どうしたんだろう
そう思って声をかけようとした時、しろせんせーの体がこっちに倒れてきた
「えっ」
突然のことで固まる
nk「あれ~、ボビー寝てんじゃん」
sd「え、しろ寝たん?」
nt「そういえばここ最近まともに寝てないって言ってたわ」
最強無敵連合の皆からしろせんせーが心配される
当の本人は酒の回った色っぽく色がついた綺麗な顔で静かに眠っていた
しろせんせーが寝ていることで皆は大丈夫か、となったのか俺をしつこくからかいだした
kr「ひゅー笑良かったねぇぇりぃちょくん笑」
ht「大好きな人の体支えられて嬉しい?笑」
nk「あはははww襲えりぃちょww」
「襲わないし!!」
どうしたものか……としろせんせーの体を支えながら思っていると18号が1つの提案をした
zh「ねぇ、もう夜も遅いしりちょがしろせんせーの家に連れて帰ってあげたら?」
「え」
しろせんせーの家に俺が酔いつぶれたしろせんせーを連れて帰る……
絶対何もしないはずがない
「え、いやいや!無理無理無理!」
俺は必至に抵抗する
こんな色っぽいしろせんせーを見るだけでも今結構心臓バクバクなのに家にまで行ったらおかしくなりそうだ
でもそんな俺の抵抗は虚しいことに意味はなく
全員から背中を押されてしろせんせーを家に送っていくことになった
店を出て、タクシーを拾う
「〇〇までお願いします」
俺は寝ているしろせんせーを左側に座らせて、右側に俺が座る
俺の横で気持ちよさそうに寝るせんせーは俺の思いなんて全く知らない
俺の気持ちも、辛さも、何もかも
「……気楽でいいね。」
俺はしろせんせーの額に軽くキスを落とす
寝ているからできること
「好きだよせんせー。」
ほんとはしろせんせーだって嫌に違いない
ずるくてごめんね。
俺は、せんせーに気持ちを伝えることなんてこの先一生出来ないのかもしれない。
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sr side
「……気楽でいいね。」
その声で俺は起きた。
あれ。いつの間に寝てたん?俺
俺は寝起きのせいかまだ頭がぼーっとしていて、瞳をつぶって隣に座っているりぃちょの方に頭を預け続けるしかなかった
りぃちょ…………
呑み会抜けてきたんかな……申し訳ないなぁ
そんなことを呑気にも思う
隣で座ってるりぃちょは嫌なほど落ち着いていた
いつものりぃちょみたいに騒いだりしてないし、寝ている俺を弄ったりしない
起きるか
そう思い始めた時
俺の額に軽いキスが落とされた
何が起きたのか俺はわからなかった
小さいリップ音が俺の耳に届く
ちゅっ
心臓がありえないくらいドクンドクンと鳴り響く
もしかしたら隣のりぃちょに聞こえているんじゃないかと思うくらいには
「好きだよせんせー。」
不意にりぃちょがそんなことを言う
は?りぃちょが俺のことが好き、?
俺は寝起きでピンと働かない頭をフル回転させて考えた
額へのキス
好きだと言う言葉
俺の頭を撫でる優しい手
これは夢なんじゃないかと思うくらいだった
なんでって?
俺はりぃちょが好きだから
友達としてなんかじゃない
恋愛として
恋愛としてりぃちょが好き。好きなんてものじゃ足りない大好き。愛してる
でも本人には言えない
男だから。男同士だから
そう思って今までずっと生きてきたのに、今この状況を感じてからそれを覆せるんじゃないかって思い始めた。
俺はどうしていいかわからず、心臓をバクバクさせながら寝ているふりを続けた
今起きたら引かれそうだから
勘違いってことにされそうだから
「着きました」
運転手さんが俺たちに声をかける
するとりぃちょが俺の肩を揺らして起こす
「せんせー、もうすぐ家だよ。起きて」
俺はゆっくり体を起こす
「はは笑おはよ」
りぃちょが無垢な笑みで俺に挨拶をする
それがどうにもかっこよくて、年下とは思えないほどのかっこよさで……俺はフイと下を向いてしまった
「お、おはよ」
rc「家までちょっと歩くけど、歩ける?」
「……ん、」
俺達はタクシーを降りて俺の家まで歩き出した。
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家までは2人で他愛ない話をしながら帰った
rc「せんせー寝てないって言われてたけど?」
「あー、最近忙しくて寝れんかった…」
rc「ちゃんと寝なよ笑急に寝るからビビったもん笑」
「まさか寝るとは俺も思ってへんかったわ笑」
rc「みんな心配してたよー?」
「あとでLINEで謝っとく」
そんな他愛ない会話。
それが俺は凄く幸せ
りぃちょと2人っきりの夜中の道路
淡い光を放つ電灯が2人を照らす
ずっと、ずっと続いて欲しい。この空間が
家になんて着かないで、2人で歩きながら話していたい
気付けば俺の頬は緩んでいた
rc「……」
「……」
数分沈黙で溢れかえる
沈黙の間に俺の家に着いた
rc「あ、じゃあ、俺ここで」
そう言ってりぃちょが帰ろうとする
嫌や、まだ一緒におりたい、!
そう思ってしまう
りぃちょにとっては迷惑かもしれない
でも、俺はまだりぃちょと一緒におりたいし、タクシーでの話も聞きたい。
咄嗟にりぃちょの服を掴む
rc「え?」
りぃちょから困惑の声が上がる
やってしもうた……
そんな罪悪感に包まれつつも俺はもう後に引けないと思い、声をかける
「送って貰っ、たし、なんか、飲んでく、?」
声が途切れ途切れになる
rc「え、うん!」
りぃちょが元気そうに頷いてくれたので、俺は少し緊張感から開放された
良かった……引かれんで
俺はりぃちょを部屋へとあげた
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「適当にソファにでも座っとって」
俺はりぃちょをソファに座らせてからコーヒーを淹れにキッチンに立つ
りぃちょが家に来たのが嬉しいのと、まだ少し酒が入っているのでついつい上機嫌になって
鼻歌を歌い出す。
「君の見る景色を全部。僕のものにしてみたかったんだ。♪」
キッチンに立ちながら小声で歌っているとりぃちょには聴こえていたようで声をかけられる
rc「いい曲だね。それ」
「え、あ、うん」
りぃちょに好きって感情が溢れたら必ず聴く音楽
気付かないうちにそれを選曲していたみたいだった。
rc「なんて曲?」
「サウ〇ードッグの、いつかって曲…」
rc「ふーん。」
りぃちょの前にコーヒーが入ったマグカップを置いて、俺もソファに座る
rc「この曲失恋ソングなんだ」
りぃちょがいつの間にか、曲を調べていたみたいで不思議そうに聞いてきた
「あー……まあ、うん」
rc「よく聴くの?」
「聴く」
rc「失恋、したの?」
失恋という訳では無い
現にまだりぃちょのことは好きだ
でも、失恋ソングを聴いたら、失恋した気持ちになってこの叶わない恋心に歯止めが効くかなと思って聴いてるだけ
「失恋はしてへんよ。ただ……」
俺は口篭る
当の本人に言ったってわからないだけ。それなのにすっと言葉が出てこない
夜が深い部屋に男2人っきり。広い部屋にはコーヒーの苦くて甘い匂いと男2人の沈黙が流れる
rc「ただ?」
りぃちょが回答を急かすように反芻してくる
誰が言えようか。お前だと。ずっと片想いしてる相手は貴方なんだと。
叶わない。どうせこんな恋は。
気付かれているのかもしれない。
いっそのこと、今聞いてみたらわかるに違いない。でも俺にはそんな勇気はない。
数多の女性を弄んだ罰が今にきて襲ってきているのかもしれへんな……
俺は心の中で自嘲しながらりぃちょに話の続きを聞かせる。
「そのぉ、な、絶対叶わない恋なんよ…フラれる可能性の方が高い…」
りぃちょはそれを聞いて数分黙った。
何かを考える素振りをしてはやめて、また考えてはやめて。りぃちょの中で何かが葛藤しているのではないかと言う行動だった。
rc「せんせーにも…好きな人いたんだ…ね」
「にも、?お前もおるん?笑」
rc「うん。いるよ。凄い大切な人」
俺はその言葉を聞いて少しだけ、絶望を感じた
ええなぁ、りぃちょにそんなに想って貰えるって。人付き合いが苦手なりぃちょがそこまで想うってことは本気の恋なんやろうな。
俺は「コーヒーもっかい淹れて来るわ」と言ってキッチンに戻った
リビングからは少し死角になっていて見えない箇所があり、俺はそこにしゃがみこむ。
好きな人…おったんやなぁ…
はぁと深いため息を吐く
窓から差し込む月の光が妙に落ち着く
今は俺は1人っきり、りぃちょにも見えていない。
一人で座り込んで、一人で失恋して、一人で嘆く
俺は手に持っているマグカップを手の先で弄ぶ
まだ少し残っているコーヒーが俺の心の内を表しているのかのように揺れる
今まで恋愛は何度かしてきた
振られたこともあったし振ったこともある
でも今みたいに心が沈んだ訳ではなかった
「ふぅ……」
俺は額に手を当てて上を見上げる
あぁ、そういえば……
俺はついさっきのタクシーでの会話を思い出す。
『好きだよせんせー。』
りぃちょが甘ったるい言葉で放った言葉が今でも脳内から離れられない
なんで……好きな人おるのにあんなこと言ったんやろうか……
俺は疑問に思う
俺のことが好き?でも好きな人おるって言っとったし……そんなわけないよな
俺は胸に抱いた少しの希望を自分で叩き落とす
俺は立ち上がってコーヒーの粉が入った袋に手を伸ばす
粉を入れて、お湯を淹れて。少しだけ砂糖を加える
どうせ、もう叶わないんやったら……聞いてもええよな
俺はそう思いながらりぃちょの元へ戻る
rc「おかえり〜」
りぃちょが笑顔で俺を迎える
やめてくれ
そんな笑顔を俺に向けないでくれ。
期待してまう
もう叶わないのに。
俺は「はは」と笑ってソファに座る
もう、終わりにしよう。この恋に決着を付けよう。
うだうだしてたって辛いだけ。
俺は恋が打ち砕ける気持ちで聞いた
「なぁ……タクシーで……俺に好きって言って、額にキスしたの……あれ、なんなん、?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
rc side
「え、?」
しろせんせーの口から発せられた言葉は俺の心を強く刺した
「俺に好きって言って、額にキスしたの……あれ、なんなん、?」
寝ていたはずじゃ……なんで
俺は背中に冷や汗が流れるのがわかった
瞬間にその場の空気が凍る
「え、ぁ、起きて、たの」
言葉が詰まる。上手くねり出せない
俺の言葉にしろせんせーはコーヒーが入ったマグカップを両手で握りながら「ちょうど起きた」と答える
しろせんせーは俺と目線を合わせようとしない
まるで拒否しているかのように
「なんで、?」
sr「いや、なんでなんやろうなって、思っ、て」
しろせんせーが目線を天井に向ける
俺は心臓が今にも飛び出そうなくらいバクバクしているのを抑えることができなかった
しろせんせーが俺に言葉を発させないとでも言うふうに言葉を捲し立てる
sr「いや、別に責めとる訳やないよ、?びっくりして……でも、キスなんてされるくらいやから、俺のこと好きなんかなぁって……はは、笑そんなわけないよな、だって俺男やし……お前も酒に酔って女かなんかと勘違いしたんよね笑
ごめん。気にせんといて……」
違う。違うよしろせんせー
女なんかと見間違えてないよ
しろせんせーだからやったんだよ
好きだよしろせんせー。俺は!
「おれは!」
気付けばしろせんせーの服を握って大声を出していた
しろせんせーが不思議そうにこちらを見る
sr「りぃちょ?」
あぁ、言えない。言いたいのに。今すぐ君に想いをぶつけたい。俺がどれほど君を愛しているのか、どれほど君を大切にしているのか
でも言えないんだ。口が動かない
もしも拒絶されたらって思うと勇気が出ない
いつもみたいに軽口叩いて君に想いを伝えられたらいいのに、顔が強ばるだけで何も出来ない
俺はこんなにも無力だったのか……
自分の無力さに打ちひしがれる
しろせんせーが、しろせんせーの服を握っている俺の手に自身の手を被せる
sr「りぃちょ、?どないしたん?」
大声を出して、少し黙っている俺を心配してしろせんせーが声をかける
sr「あ、今の聞かれたの嫌やった?ごめんな、」
しろせんせーが申し訳なさそうに謝る
それが俺の勇気に火をつけた
好きな人にこんな顔させて、こんなにモヤモヤした感情抱かせて、何が好きだ、何が愛してるだ
自分の想い1つ言えないやつが好きな人の隣に立てるはずがないだろう
俺は決心してしろせんせーに言う
「しろせんせー。俺は、貴方が好きです」
「え、」としろせんせーが固まる
予想はしていた通りだったけど、いざ目の前でされると少し傷付く自分がいる
男からの告白なんて気持ち悪いに違いない
しろせんせーは女の子が大好きだから、男からなんて以ての外だろう
sr「か、からかうのもええ加減に」
俺はしろせんせーの言葉を遮る
「揶揄ってなんかない。俺はしろせんせーが本当に好き。恋愛として。友達としてじゃない!ずっと、ずっと好きだったの、半年前からずっと」
今まで想っていた思いをぶちまける
これで嫌われたっていい、これで恋が終わってもいい
そんな想いで胸の内を明かす
「俺はね、しろせんせーとずっと活動していく中で好きになったんだよ。タクシーのことだって本気だよ。好きって言ったのも額にキスしたのも。悪いよね、俺って、せんせーが寝ている時にしかそういうこと出来ないんだもん……嫌われるのが怖くて、拒否されるんじゃないかって思って今まで何も言えなかった。でも、今だけは言うよ。」
「しろせんせー。俺と、付き合ってください」
俺はしろせんせーの手を取って、しろせんせーの目を見ながら告白をする
これからどんな展開が待っているのかは分からない
どんな展開にでも転べる
でも、今だけは。少しの期待に胸をふくらませたっていいじゃないか
俺が言い終わると、しろせんせーが少し固まる
そして
sr「ぢょっ、タンマ”泣」
泣き出した
「えっ」
突然の事で俺は困惑した
そんなに嫌だったのだろうか、俺からの告白が
それはそうだよな。男だもん、気持ち悪いよな
「ごめん、しろせんせー、俺っ、そうだよね、ごめん、自分の立場考えてなかった、ッ」
俺は必死に謝る、しろせんせーの背中に手を置いて擦りながら俺は自分を責める
sr「ちゃう”ねんッ泣」
しろせんせーが呼吸のままならない体で言葉を発する
sr「おれ”ッりぃちょっに、そんなふうに”思われてると”思わんくてッ泣」
「うん……」
sr「俺ッ、おれもりぃちょの事すきやねん”ッ泣」
「え、?」
今、好きって言った、?俺のこと
俺は今聞いた言葉を信用出来なかった
空耳かもしれないと思った
そのくらい驚いた。しろせんせーが俺を好きと言ったことが
「え、ぇ、おれのこと、すきなの?」
sr「うん”ッ泣」
「友達として?」
sr「ちゃう”ッ泣」
「……恋愛と、して、?」
sr「う”んッ泣」
俺はそれを聞いた瞬間にしろせんせーに飛び付いた
しろせんせーの体をぎゅっと両腕で抱きしめた
しろせんせーの体温をまじかでこんなに体感したのは初めてだった
しろせんせーが俺の腕の中で嗚咽を繰り返す
「しろせんせー。」
俺はしろせんせーの名を呼んで、しろせんせーの目を見つめて話す
「俺。今すごい嬉しい。片想いだって思ってたから」
sr「ごめん”ッ泣」
しろせんせーが手で溢れ出る涙を拭いながら謝る
「どうして謝るの?謝ることなんてしてないよ。俺今すごい嬉しいんだよ」
俺はしろせんせーの手を取る。
「返事……聞かせて。俺と付き合ってくれますか、?」
しろせんせーは涙で濡れる頬を赤らめながら
sr「はい」
と返事をしてくれた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あの後俺達は、両方の合意の上でセックスをした
今まで抑えてた分が2人とも溢れ出て、止まらなかった
俺の腕の中で気持ちよさそうに鳴くしろせんせーはとても可愛かった
一通りやり終わって、俺達はしろせんせーのベッドに二人で並んで横になった
まだ余韻が抜けていない
sr「りぃちょはさ、」
しろせんせーが遠慮がちに問う
sr「ほんとに……俺でよかったん、?」
俺は少し苛立ちを感じた
あれっほどまでに愛を真剣に伝えて、行為中も聞き飽きるくらい好きだと伝えたのに
俺は上目遣いで聞いてくるしろせんせーをぎゅっっと抱きしめる
しろせんせーの鼓動が早くなったのが分かった
とくんとくんとしろせんせーの鼓動を腕の中で感じながら俺は言う
「しろせんせーだから良かったんだよ」
sr「……うん、笑」
しろせんせーが納得したように頷いて笑う
これからもずっと、しろせんせーと過ごせますように。
END
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