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この作品はnmmn二大禁です。全てがフィクションであり、実際に存在する方々や団体などとは一切関係ありません。
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cp: なし。強いて言うならメンバー愛
cp要素はあまりありません
生死の描写が含まれます
3rdアルバムにある曲と11thシングル曲
side:
「ねえ佐久間」
「なあに?阿部ちゃん」
………
side: 💜
それはあるMVの収録日での出来事だった。
その日は真夏日で、誰が見ても雲一つない綺麗な青空が俺たちを歓迎していた。
普段全員揃ってくることなんてまあない、無人島にやってきた俺たち。テンションは皆上がっている。
「めめこっち来ぃや!海気持ちいで!」
「まじ?今行く」
「めめー康二くん!ここめっちゃ綺麗だよ!」
「ほんま!?めめ、ラウがいるとこや!」
「わかった!」
キャッキャと海ではしゃぐメンバー3人を見ながら、我ながら白い肌だと自覚している手を海にかざす。
その仕草を見られた阿部ちゃんにツッコまれた。
「なにやってんの?ふっか」
「俺の手綺麗だなぁって思ったの」
「俺しかいないのにそのノリやってるの?」
「ほんとに思ってたからね!」
「はいはい、そうだね」
なんて適当にあしらわれずつ、俺はまだ手をかざしたままだった。
海の波がザァ、ザァと引いたり押し寄せたりするのを見つめる阿部ちゃん。
「ふっか。海綺麗だね」
「うん、めっちゃ綺麗。どうした?」
「いや、なんでもない……ねえふっか。今日はメンバー全員で居よう」
「え?なにそれどういう意味?」
「……あ、やっぱりなんでもない。ごめんなんか変なこと言って!」
「お、うん」
今思えば、この会話をした時点で、阿部ちゃんは何かが起こると予感していたのかもしれない。
「阿部ちゃんふっか何してーんの!俺も混ぜてよ!」
「騒がしいやつがやってきたなぁ」
「あっ佐久間だ。やっほー」
話していると、背後からずいっと顔を出してきたのはSnowManのメンバーである佐久間だった。
髪の毛はハーフアップにしていて、ファンが見たら喜ぶアレンジだろうなと思った。
佐久間も交えて話していると、スタッフさんの方から声がかかった。もうすぐで撮影が始まるらしい。
「行くかあべさく!」
「おーっす!!」
「はーい!」
───
MVの撮影は順調だった。サンサンとあつい太陽が俺たち9人を照らし出している。
ずっとメンバー達の笑い声が聞こえてきて……SNS用のダンス動画もグループに別れて撮り始めて……
俺は少し休憩に、はしゃいでいる皆を遠くから見守っていた。
“ ”
「ん?なにぃ?」
背後になにかがいる気がして振り返る。そこには誰もいなかった。
「……あれま?気のせいかな」
ざわり。
森の木々が鳴いた気がした。少し怖くなり、皆がいるところへ向かおうとした。
「ッ……なに?誰?!」
先程よりも一際大きい音がしたが、聞き返してもやはり返事はない。
ますます不信感が募る。俺は走って皆の元に急いだ。
あの時阿部ちゃんが言ったように、皆から離れるべきではなかったのかもしれない。
俺は、背後から熊に殺された。
───
side: 💛
皆で海辺で遊んでいた。阿部が水分補給をしてくると言って、それ以外の奴らで阿部を待っていた。
「……あれ?そういえばふっかは?」
「え!ほんまや、ふっかさんどこいったんやろ?」
「動画撮ってる時はいたのにね?」
俺がふっかが居ないことに気付いて名を言うと、皆も気付いてふっかを探し始める。
すると水分補給から帰ってきた阿部が、酷く嫌なことを言った。
「っみんな!!ふっかが、ふっかが!!」
「なにっ?なにがあったの阿部ちゃん?!」
「ふっかが、血出しながら、倒れてた……ッ」
「──は?」
俺の呼吸が止まった。