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コンコンコン、ガチャ

『今回も始末できたか』

「はい」

『痕跡も残して無いだろうな』

「はい」

『分かった、戻れ』

「はい」


コツコツコツ……

人工的な照明に照らされた無機質な廊下を歩く。いくつも似たような扉がある廊下を奥まで歩き、突き当たりの部屋に入る。部屋に入ると同室の少年がチラッとこっちを見る。しかしすぐに目を逸らす。別に無愛想な訳ではない。この場ではたとえ同室でも、命令された時以外に命令された事以外を喋る事は、許されていないのだ。お互い目も合わせず、まるでお互いが居ないかのように淡々とルーティンをこなす。と言ってもシャワーを浴びて寝るだけであるのだが。

(少し疲れたな……寝るか……)

少年____アマリジョは夕食に呼び出されるまでしばしの間、眠りについた。


ジリリリリリ!

夕食の時間を告げる時鐘が鳴った。アマリジョはゆっくりと目を開ける。同室のアナランハドはもう食堂へと向かったのだろう。光を失った瞳のままゆっくりと起き上がり食堂へと向かった。


食堂には同じ年頃の少年が集まっていた。何故かここには少女が居ない。無言で出された食事を摂り、終わると各々自室へと帰る。アマリジョも終わり自室に帰る。部屋に入るとドアの前に居たのであろうアナランハドが紙をずいっと突き出して来た。それを受け取り読む。久しぶりのペア任務だった。

(なるほど……それもアナランハドとの任務か)

アナランハドは同室でおそらく同じ歳と思われる少年だ。主要武器は槍で元々の背の高さのリーチもあるのだが、扱いに慣れていないのかあまり活躍しているイメージはない。

(扱いに慣れれれば強いのだろうが……修練の時間など無いからな……)

それ故に【不良品】と言うレッテルを貼られているが、本人はそれをどう思っているか知る術はない。アナランハドは今までアマリジョが組んだ事のある誰よりも感情というものが無く、表情も滅多に動かず、一番読めない人物なのだ。


____すまないスクール・襲撃____

都市近郊にある『すまないスクール』を破壊せよ。手段は問わない。教師、生徒の生死も問わない。

ただ“Mr.すまない”だけは生け捕りにせよ。


(珍しいな……こんな複雑な命令……)

アマリジョは命令書をファイルに入れ眠りについた。決行日は一週間後だった。

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