💚「めめ…?」
いつのまにかめめの膝の上で寝てしまった…と思ったら、ソファの背に凭れてめめもぐっすり寝ていた。
久しぶりに空き時間が被った短い逢瀬。俺より忙しいめめの目の下には隈が浮かんでいる。
数時間、デートできることがわかった時には2人でカフェにでも行こうかなんて盛り上がっていたのに蓋を開けてみたらこれ。
最近の多忙さはありがたいことでもあるけれど、俺たち恋人たちの時間を容赦なく奪っていた。それでも同じ職場にいるんだからマシな方かもしれないが。
起き上がり、端正な寝顔に見惚れる。
こうして、一番近くでこの美しい寝顔を見れることが本気で贅沢だと思う。いまや世の女性という女性が羨む目黒蓮は、俺の恋人だ。眠ったままの、めめの頬にキスをした。
🖤「あべ……ちゃん?」
💚「おはよ」
🖤「うーわ、ごめん!俺、寝ちゃってた?」
💚「俺も寝てたから、おあいこだよ」
宥めようとするのに、めめは、1人でうわー!だの、失敗したー!だの、せっかくのデートがー!だのと後悔しまくっている。
先に寝ちゃったのは俺だから、気にすることなんかないのに。
本当に俺のことが、大好きなんだから。
💚「大好きだよ」
🖤「えっ」
不意に掛けられた一言に、どきっとしたらしく、めめはほんのり顔を赤くした。
いつだって、めめからの好きをいっぱいもらってる。俺だってたまにはめめに返したい。
🖤「もー。阿部ちゃん昼からなにー?」
言いつつ、にやにやして喜びを隠せないでいる年下の彼氏が可愛くて仕方ない。
🖤「夜、覚悟しといてね?」
💚「夜?空いてたっけ?」
🖤「会いに行くよ」
うれしい、と言おうとしたら、性急に唇を奪われた。
💚「んっ」
糸を引くほど絡み合って、リップ音を立てて、めめの口が離れる。
そしてとどめのウインク。
🖤「後でね」
そう言うと、惚けた俺を残したまま、めめは部屋を出て行った。
慌てて時間を見ると、俺ももうそろそろで出掛ける時間。
スマホが鳴った。
『阿部さーん』
💚「降りまーす」
今日の収録は慣れてる現場だからそんなに遅くなることはないだろう。
できればめめより早く帰って、何か手料理ででももてなそうと舘さんに相談のLINEを打ちながら俺は階下へと降りた。
おわり。
コメント
15件
は〜♡素敵な空間だわ(ღ*ˇ ˇ*)。o♡
ほんと、それ‼️∠(゚∀゚)/イヤッッホォォォオオォオウ!!
可愛い! 可愛い!! 可愛い!!!