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nmmn注意⚠️ご本人様と全く関係ありません。
バッドエンド?注意⚠️マジで報われないし報うつもりもありません。見方によっては桃が屑かも
R18表現注意⚠️桃瑞、モブ瑞が主です。
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「ね〜ね〜こさめ」
「はーいっ?」
女の友情はハムより薄いとはよく言ったものだが、男の友情だって大したものではないと、その日こさめは初めて思い知った。
名前を呼ばれて振り返った瞬間に後ろの席の同級生、らんにスマホで一つの画像を見せつけられてこさめは硬直した。
「これってこさめだよね?」
顔面から血の気が引いた。いつどこで、こんな写真を。
こさめが言及しようと口を開きかけた途端教室の扉が勢いよく開き、数学教師が足を踏み入れたと同時にチャイムが鳴った。
「起立!」
と、号令の声が響きこれ以上私語の余地はなかった。
礼を済ませ席につき、授業が始まったあともこさめの頭はただただ混乱するだけだった。
最近よく話す後ろの席の友達。たまたま塾も一緒で、話がよく合う仲良しのらんくん。
なぜあんな写真を持っているのか。こさめとの関係はこれからどうなるのか。
もしかしたららんくんは、受け入れてくれるのだろうか。
なんて、甘い考えを捨てようと思いながら、でも、と少しだけ振り返る。
こさめが知る中でも多くの女の子を虜にする端正な顔。集中してノートをうつす姿に惚れる子が何人いるんだろうか。
にも関わらず恋人の話なんかは聞いたことがない。
男の子との距離が近かったり、BL的なノリや冗談が多かったり、……
もしかしたらそういうことに理解があって、俺のことも助けてくれるかもしれない。
と、淡い期待を抱き始めた時。
ズボンのポケットが震える。先生にばれないよう机の下で携帯を開くと、らんからの通知だった。
“放課後、職員室横の空き教室で待ってる。”
その瞬間こさめは理解した。
この人はきっと、きちんとこさめと向き合ってくれる。
デリケートな話なことを理解して、それでいて人気が無いところに誘ってくれたんだ、と。
このあと何が起きるかも知らずに。
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放課後
「らんくんおまたせ、」
自分を地獄みたいなこの状況から救ってくれ、と言う気持ちを心の隅にしまいこみ、こさめは恐る恐る教室に足を踏み入れ、らんに声を掛けた。
「こさめ!待ってたよ」
窓際の机に腰をかけていたらんはこさめが話しかけるが早いか、ぱっと立ち上がりゆっくりとこちらに近づいた。
「で、呼んだ理由もなんとなくわかってるでしょ?」
優しい瞳でじっとこさめを見つめる。こさめがおもむろにうなずくとらんは目を細め、件の画像をもう一度見せた。
「これ、なぁに?」
それは、こさめが中年男性に肩を抱かれて夜の繁華街を歩いている姿だった。
背景には派手な看板のホテル。こさめのおぼつかない足取りを支える男性を見るに、恐らく事後の隠し撮り。
それは、とこさめが口を開きかけた時。らんが放った言葉は少し想定と違った。
「これって援交ってヤツ??だめだねこさめ、バイト代わりに売春なんて。」
やっぱり、少し冷たい。わかってたけど、とさっきまでの期待の胸の高鳴りがすっと冷えていく。
そりゃあそうだ。こんな姿見たら、誰もがパパ活だと思うだろう。同級生が体を売って穢れた姿で毎日過ごしてたなんて知ったら軽蔑するのは当たり前だ。
でもいつもこさめに優しくて変なところで大人びた所作を見せるらんくんならきっと、と期待が先走りすぎた。
一瞬で表情を曇らせたこさめは、いやいや、と思い直す。
言わなきゃわかんないのなんてあたりまえ。むしろ、ちゃんと事情を話せばわかってくれるはず。
いっつもニコニコしながらこさめの話を聞いてくれるらんくんだもん、きっと真面目に話を聞いてくれて、もしかしたら色々助けてくれるかも…
「あのねっ、らんくん…実はこの人、」
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つづく