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部屋の扉があく音が聞こえた。

廊下の灯りがわずかに室内に届き、続いて足音が聞こえる。

ルークと背後にいる人物の間の空気が張り詰め、飽和した瞬間、どんっと体を押された。


数秒後についたての向こうから現れたのは、水差しを持った侍従とひとりの見張りだ。


「殿下!!」


窓から外に出ようとしている不審者に気づき、侍従は固まった。

その後ろにいた見張りは、すぐにルークを守る体勢をとる。


「だれだ!!」


見張りの声に答えず、侵入者は窓から姿を消した。

騒ぎを聞きつけ、廊下にいた見張りたちも部屋にやってくる。


「どうしたんだ」

「殿下の部屋に何者かが侵入していた」

「えっ」

「窓から逃げた。手の空いている者で追ってくれ!」


後から入ってきた見張りたちは血相を変え、部屋から飛び出した。

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