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ふと、とある日。
すまないスクールに依頼が届いた。
「村を襲っているゾンビを倒して欲しい」
との事。
その依頼を受け、すまない先生、ブラック、シルトはその依頼の村へ。
✵✵✵✵✵
「おぉ!やっと助けが来てくれましたか・・・ありがたやありがたや・・・!」
そう村長らしき人は嬉しそうに涙した。
「いえいえ・・・ところで、ここにはゴーレムは・・・」
「・・・それが、一体のゾンビにやられました」
「一体のゾンビ?・・・まさか・・・」
「はい・・・“ミュータントゾンビ”にやられました・・・」
ミュータントゾンビ。普通のゾンビよりデカく、強力なモンスター。攻撃力も体力も高く、特殊な能力を持っている。
それにゴーレムはやられ、村は壊滅状態だった。
「あのゴーレムは、村で大切にしていました・・・私にとっては・・・我が子のような・・・!」
「村長・・・」
村長が悲しげに涙を流していた。
「どうかお願いです!ミュータントゾンビを倒して頂きたい!!」
「えぇ、もちろん。全力を尽くします」
そうブラックは答えた。
✵✵✵✵✵
夜になるまで、すまない先生たちは村長が用意してくれた家で待機していた。
「とりあえず、3人とも、火打石は持ってますね?」
「持ってるよ!」
「むー」
「よろしい」
と、確認をしつつ、武器の調整をしていた
✵✵✵✵✵✵
シルトは暇つぶしで村を散策していた。村はだいぶ荒らされて、家もギリギリ建てられているような物ばかりだった。すると、目の前をたったっと走る小さな女の子が。
「なにしてるの?」
そうシルトが聞くと、少女は答えた。
「ゴーレムさんに、お花をあげるの!」
「・・・どうして?」
シルトは首を傾げた。シルトには分からなかった。
「どうしてって、あのゴーレムさんね。お花が大好きなんだ!いつも赤いポピー持ってるの!だからだよ!」
「・・・ごーれむは、むらをまもるためにつくられたものでしょ?なんでそんなことしてるの?」
「お姉さん?お兄さん?難しいこと言うんだね?・・・よくわかんないけど、私たちにとっては、大切な子なんだ!」
「ふぅん」
少女が去っていく背中を見て、シルトはそうこぼし、首を傾げた。そして、家へと戻って行った。
✵✵✵✵✵
「せんせ」
「んー?」
すまない先生はダイヤの剣を作ろうと作業台にダイヤと木の棒を置いて作りながら聞いていた。すると、
「せんせがえうりのことすきなのって、せんせのいしなの?」
「ブフッ!!」
すまない先生は突然シルトがこぼした爆弾に噴き出したし、ダイヤの剣を作ろうとしたのに、間違ってダイヤの鍬を作ってしまった。
「あぁー!!ダイヤの剣じゃなくて鍬作っちゃった!!!」
「あーあー」
シルトはそうこぼした。すまない先生は作り直しながら、シルトに聞いた。
「ぼ、僕がエウリのことすきなのは、僕の意志なのかって?・・・なんで突然・・・」
「さっき、ちっさいこが、もうしんだごーれむにはなをわたしてた。・・・もうしんでるのに、なんでにんげんはそんなことするの?ごーれむにいしなんてないのに、どうしてにんげんは、むらをまもるのがやくめのごーれむにそんな“むだなこと”をしてるの?」
それは、悪意でもなんでもなく“純粋な疑問”の声だった。
「・・・そうだね。神様に作られた君たちからしたら、人間の行動は不可思議で、無駄だと思うんだろうね・・・けれどね、人間のやること全てが無駄じゃない。それを受け継いで、凄いことを成し遂げる時だってあるんだ・・・分かるかな?」
「・・・いみわかんない」
「うーん・・・」
すまない先生は苦笑いをし、シルトの頭を撫でる。
「今はまだ、分からないでいいんだ。でも、人間のやること全て無駄だって思わないであげて?」
「・・・わかった」
そうシルトは答えた。