今朝は梅雨に向かってることもあってジメジメとした朝だった。家には私はいない、朝起きると家事洗濯を済ませ学校へ向かう。
「行ってきます」返ってくる言葉は無い。
私の家族はごく普通の4人家族だ。しかしそこには私はいない、家では家事をし宿題をし寝るだけ。家事をひとつでも間違えると怒鳴られるだけ。私は操り人形なのかもしれない。
家の外では違う私になる。
「おはよう楓」
「おはよう」彼女の名前は葵(あおい)幼なじみだ、小さい頃から仲が良く小中高が同じ学校だ。
「楓、昨日の数学の宿題やった?私全然分からなくて…」「終わってるよ。葵、数学苦手だもんね。放課後教えてあげる」
学校に着くと校門に立っている先生と挨拶を交わし学校へ入る。
学校では私は比較的人気者だ、成績も上位なこともあって学校では生徒会長もしている。学校では家とは違い居場所があり、それを失いたくなかった。
5時間目が終わると空模様が怪しくなってきた。朝のニュースでは雨は降らないと言っていたが6時間目にはポツポツと雨が降り始めた。帰りの会を済ませると葵が走ってきた。「楓、この後雨強くなるらしいから私の家で数学教えて」2人で走って葵の家へ行った。
「あら楓ちゃん久しぶり上がって」葵の家はとても仲が良い。私とは正反対の家族だ。体を拭き葵の部屋に行き数学の宿題を始める。こんな生活が羨ましかった。
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