鉱石病
体が鉱石に包まれて行く病。
鉱石はダイヤモンドより硬い。
進行すると鉱石に包まれて眠りにつく。
鉱石に包まれても死亡していない。
発症原因:不明
治療法:不明
爛(らん)「何っ、これ、鉱…石?」
そういう少女の足は鉱石に包まれていた。
珀斗「これは鉱石病だね」
爛「鉱石病?」
薫「詳しいことは私が話すわ。鉱石病は、今の技術では詳しいことは分かっていないの、前例が少なくて研究する事が出来ていないの。ただ分かることは、鉱石で全身が包まれるという事だけよ。」
爛「えっ、私はどうすれば…」
珀斗「大丈夫だよ、鉱石に包まれている間は死ぬ事は無いからただ長い眠りにつくだけ。だから治せる技術力になるまで眠るしか今は方法が無いんだ。」
薫「だからと言って、私たちも研究者としてのプライドだってあるから、今の技術力全てを注いで治す方法は調べあげるつもりよ。」
爛「そういうことなら少し安心です…」
珀斗「不安そうだね、悩み事でもなんでも相談していいからね、ここは奇病を専門としてるけど心療内科もやってるから」
爛「はいっ」
薫「爛ちゃんの病室はここよ」
爛「わぁ、綺麗な桜ですね」
薫「えぇ、桜が好きな子が植えたの」
爛「その子は何処にいるんですか?」
薫「あの子は眠っているの。」
爛「それって」
薫「えぇ、事故にあってね」
珀斗「薫、話し過ぎだ」
薫「そうね、ごめんね、余計な不安与えちゃって」
爛「いえ、話せることなんでも聞きますし、手伝えることも手伝いますよ。」
薫「ありがと」
珀斗「薫、あまり感ずかれないようにしろよ」
薫「分かってるわよ…今回は少し思い出に乗せられただけ」
珀斗「····」
次の日の朝、爛が目を覚ます爛「ひっ、鉱石が…登ってきてる…」
そういう少女は首まで鉱石で包まれていた。
薫「あら、症状の進みが思ったより早い、バカ〜早く来なさい!」
珀斗「毎回悪口で呼ぶのはどうかと思うよ?それでどうした?」
薫「症状の進みが早い…」
珀斗「なるほど、これは、ロンズデーライトか…」
爛「どうにか出来ませんか…」
珀斗「治療法が見つかってない以上どうしようもない…」
薫「ロンズデーライトって確か、ダイヤモンドよりも固い鉱石じゃないかしら?」
珀斗「そう、石言葉は【永遠不滅】砕けることは無いと思うから安心していいも思う」
爛「私は…どうしたら… 」
薫「眠るしか無いわね」
珀斗「恐らく今夜で完全に包まれる。これで会うのも最後かもしれない。」
爛「それでは、最後に…短い間でしたがありがとう…ございました…これからもお元気で…」
最後の言葉を遺す少女の頬を大粒の涙が伝う。
珀斗・薫「おやすみなさい、爛」
薫「準備出来たわよ」
珀斗「それじゃあ始めようか」
珀斗の一言で物を砕く大きな音が病院全体に響く。
パキッ何かにヒビが入ることが鳴る。
その後、少女の悲鳴が響き渡った。
薫「砕き終わったわよ」
その発言をした部屋は、元は白かった物の面影も無く赤く染まっており、砕けたロンズデーライトと肉片が散らばっていた。
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