オットラーバ 〜отрава〜
その身に毒を宿し己を守る棘となる。
他者がその身に触ると死に至る。
ロシア語で毒という意味を持つ。
発症原因:不明
治療法:青い薔薇の種を飲む
ある朝、奇病院に3人の人間が訪れた。
2人は警察官らしく、警察手帳を提示した。
珀斗「どのような御用で」
警察官「いえ、彼女の奇病を治していただきたく」
珀斗「はぁ、分かりました。」
薫「その子は?」
珀斗「さぁ、今から話してくれるんじゃない?」
警察官「・・・分かりました。事の顛末を話しましょう」
彼女の名は華音(かのん)毒殺事件の受刑者。
しかし、毒殺は故意的なものであり、その毒は体内で作成されている。
今後死人を出さない為にも、治療して貰いたいと。
珀斗「この病気は【オットラーバ 〜отрава〜】ですね」
警察官「あの、それは?」
薫「オットラーバ 〜отрава〜体内で毒を生成し、その身に触れたものを死に追いやる。そんな病気です。」
警察官「あの、治療法は?」
珀斗「治療法なら確立されておりますよ」
警察官「その方法は!」
警察官のその発言に珀斗と薫はお互いに顔を見る
珀斗「青い薔薇の種を飲む必要がありますね」
珀斗のその発言に警察官は固まった。
警察官「あの、青い薔薇は実在しないと言われているはずですが…」
珀斗「それは知りません、こちらとしても研究し見つけ出しただけですから」
薫「とりあえず、その少女はこちらで入院するという形で宜しいですか?」
警察官「えぇ、お願いします。」
珀斗、薫、華音は診察室へと向かう。
珀斗「さて、どうしたものか…」
薫は、怯えた華音を落ち着かせようと頭へと手を伸ばす。
華音「あの!触らないで…下さい…」
微かな声で話しかける。
薫「あっ、ごめんなさいねつい癖で…」
珀斗「しばらく経過観察になるから、しばらくの間はこの病室を使ってね」
華音「あっ、わかり…ました。」
少女が通された部屋の外には大きな赤い薔薇園が広がっていた。
華音「綺麗な薔薇…」小さな声で声を出す。
薫「綺麗でしょ、あの薔薇、綺麗に赤くするコツがあるのよ」
華音「そうなんですか…」
薫「桜の木の下に死体を埋めると桜が赤くなるって話聞いたことない?」
少女はその話を聞き、怯え始める。
薫「ふふっ、冗談よ。」
そういう彼女の瞳は笑っていなかった。
数日後少女は全身に痺れと痛みを感じ始める。
珀斗「体内の毒が強化され、人体に影響を与え始めたのか…」
薫「この状態なら外部に毒が出る可能性も…」
そういうと、2人は倒れた。
華音「あぁ、また私の手で人が…あっ…」
そう言い残すと、少女は気を失った。
珀斗「サンプル回収数6」
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