1作目、何にしようかと迷いに迷ったんですけど、向こうでのデビュー(?)作持ってきました。 ごめんなさい、初っ端から死ネタです。 けど初投稿作品でもあり、正直1番好きな作品でもあり…って感じなので地雷じゃない方は最後まで読んで頂けると嬉しいです(*´˘`*)♡
⚠︎!!ATTENTION!!⚠︎
・こちらの作品は本人様方とは一切の関係がございません。
・腐要素なし(🍌と⛄️)
・現パロ
・死ネタ
↑上記を確認の上、大丈夫な方のみお進み下さい
・ ・ ・
街に黒い影が落ちるちょっと前、君と帰ったこの並木道。
寒いね、とかこの後ご飯食べに行こうよ、とか楽しく喋りながら帰ったこの道。
そんでもって君が大きなモノに撥ねられて、すぅっと消えていったのもこの道。
君に手を引かれて、直後に見たのは体が中に浮く君。その瞬間が、スローモーションに見えていた。刹那、鈍い音と響き渡る悲鳴を聞いても何が起こったか分からなかった。
その後感じたのは、ブレーキの故障がどうたらこうたら言っている人と、赤く光るサイレン。
そして周りの野次馬の喧騒と、色が反転したかのように紅に染った、君。
誰かに手を引かれて、病院まで行って、やっと感じた初めの感情は 絶望 だった。
何を考えようとしても、頭の中でちかちかと紅い君が見えて、自分の中の青が紅に変わっていって…絶望と後悔に押し潰されて喉の奥で呻き声が出た。
それで、やっと、やっと「彼はいなくなったんだ」と気付いて。
そこからは自分もびっくりするぐらい冷静で、君の消失の意をお医者さんから伝えられた時さえ、「まぁ、そうだよな。」と思えた。
それで、君の葬式が終わって、4人じゃ何かが足りないのを承知の上で動画を撮って…。
それからぴったり1ヶ月経って、ふと、彼に会いたいと思って家を出たのが数分前。
目指すは君の住んでたマンション。あの日歩いた道をあの日と同じように進んでいって、目的の建物が見えた。君が自分にあげると言ってくれた合鍵を鍵穴に差し込むとがちゃりと鳴って、ドアが開く。
ぽつぽつって置いてあるダンボールとか、彼の撮影部屋とかを見ると、心の中の紅がちょっとずつ消えてくような気が、した。
カーテンを開けると、街が黄金に染まっていってて、ふとあの日と同じ時間だ、なんて思ったり。
まわりをちらっと見ると今までのおれらのグッズが飾ってあって、何故かぽろりと涙がこぼれた。
1度こぼれた涙は、止まらずにむしろダムが壊れるみたいにどんどん溢れていって、息が苦しくなった。
ねぇ、どうして、どうしてなの
ちょっと前まで、隣で太陽みたいに笑ってたのに。
どうして、どうして。
青い君が、紅に染まるのが、今でもフラッシュバックして、青が、紅くなるのは今も止まらなくて。
「ぉらふくんっ…」
そう力なく発した瞬間、背中に温もりを感じた。
この温かさは、彼だー
「…あなたは、誰ですか」
思わず呟いた。
頭の中で、彼の声が再生されて、ふっと温かさが消えた。
「…嘆いでるだけじゃ、だめ、だ。」
黄昏時の、今日起こった、青くて紅い、雪みたいな君とのこのキオクは2人だけのものだけど、
「…君がくれた言葉は、3人にも共有してあげなくちゃ、だね。」
冷たい部屋に放ったその言葉に、少しだけ空気が揺れた気がした。
コメント
4件
好きすぎる… 3人に共有しなくちゃってっていうのがもう…好きです