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チャンスならいくらでもあったはずなのに、いざ店長を前にすると何を言ったらいいのか、妙な緊張感に襲われてしまい、その間に誰かが来て中断するというパターンだ。

それに対して店長の方もやはり気にしているのだろう、時折話しかけようとしてくるが、今度は私の方から逃げてしまう。

そんな感じで早一週間だ。もういっそのこと普通に仕事上の会話だけした方が楽なんじゃないかと思うのだが、何故かそれだと納得しない自分がいた。

(あーあ。これなら、男を落とす方が断然簡単なんだけどな。)

ふと、そんなことを考えていた瞬間的ーー

「…さん。…藤塚さん?」

「っ…は、はい…」

綺麗で凛とした声が耳に届き、はっとなる。

ようやく我に返ると、そこには雛瀬さんの大きな瞳が私を捉えていた。

仕事が終わったからか、1つに束ねた髪をほどいていて、いつも以上に色気が漂っている。

そうだ、今日は雛瀬さんと遅番の日だった。

そこで私はようやく、今日の仕事の記憶が何一つないことに気がつく。

これは重症だな、と重いながらも私はにこっと営業用の薄っぺらい笑顔を浮かべた。

「あっ…施錠終わりましたね!」

「あ、はい…大丈夫でしたか?その…ずっと上の空でしたけど…」

「そ、そうですか!?気のせいですよー!では、お疲れ様です!!」

私は、いつも以上に早々と足を進める。目線も会わせずに。

出来れば、この人とはあまり関わりたくなかった。

間接的とはいえ、私と店長が気まずくなった原因を作ったのはこの人だ。

この人さえ来なければ、私たちは今も2人で帰れたのに。

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