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学校に、持ち込むのはとてもリスキーなBL小説を、とうとう持ち込んでしまった。
Episode2
BL小説を持ち込んだといっても、ずっとそれを読んでるわけじゃない。昼休憩のときとか、自習の時間ぐらいしか読んでいない。
いや、結構読んでるのか…。
バレないかヒヤヒヤしてたし、持ってきたことを後悔してしまったけど、なんとか放課後まで持ち堪えた。
もうこんなリスクの高いこと、しないようにしよう。
その小説をカバンに入れようとしたその時、クラスのとある男が僕にぶつかった。
その衝撃で手からBL小説が離れ、床に落ちた。カバーが半分、取れた状態で。
「あ、ごめん。」
その男は小説を手に取ると、じっと見つめる。
僕はそのとき、これまでの充実した高校生活にさようならの挨拶をした。
急いで取り上げればよかったものの、僕は困惑してその場で固まってしまっていた。
終わった。
「…これ、BLってやつだよね?」
バレた。
「あ…えと…その…」
どう誤魔化そうか必死に脳を駆け巡らせ考えていると、その男は僕の頬に手を添えた。
「こういうの、興味あるってこと?」
完全に誤解をしている。僕はBLが好きっていうだけであって、男が好きなわけではない。なんとか誤解を解かなければ
「ち、違うよ。僕はBLが好きなだけであって、男が好きなわけでは」
あー、BLが好きと言ってしまった…。もうあとには引けない。
「へぇ〜、俺BL読んだことあるけど、結構簡単にキスとかするよな。あとセッー…」
「あーーー!!!!!」
このあとの言葉をなんとなく聞いてはいけない気がした。
「急に叫ぶなよ。こんなので顔赤くなるとか、さすがに脳が中学生すぎる。いや、中学生でもそんな顔赤くならない。」
「悪かったな。」
皮肉っぽく答える。でもなんとなく、この男の様子がおかしい。
その男は再び僕の頬に手を添えると、口をひらいた。
「ねぇ、BLのこともっと教えてよ。」