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#狂気
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(あー……、やっちゃった……)
俺――、三日月涼は、ぐったりとした恵ちゃんの体の重みを感じながら、スッキリとした顔で反省する。
(気持ち良かったー……)
優しくすると言っておきながら、最後は少しラストスパートを掛けないとならないので、ピタッと止まる事はできない。
ごめんね、恵ちゃん。
「……痛かったかな?」
今になって心配になり、俺は彼女の体を持ち上げて屹立を抜くと、電気をつけて気絶した彼女の秘部を確認する。
(血は出てないみたいだ。良かった)
ホッと安心したあと、俺は避妊具を処理してそのままシャワールームへ行くと、サッと体を流し、下着を穿く。
そしてホットタオルで恵ちゃんの体を拭いていった。
(どこもかしこも柔らかくて、細いのにちゃんとつく所にはお肉がついてて、綺麗な体だな)
恵ちゃんは朱里ちゃんと比べてスリムな印象だから、自分の体にあまり自信を持てていないようだけれど、ちゃんと胸はあるし、引き締まった脚にプリッとしたお尻も魅力的で、どうして劣等感を抱くのか分からない。
(あぁ……、食べちゃいたいぐらい可愛い)
そんな事を思った俺は、拭いたばかりのお尻にカプッと噛み付く。
(うん、この弾力。つやもち)
確認してからまたお尻を拭き、彼女に下着とハーフパンツを穿かせ、Tシャツは……、少し難しそうなのでそのままにしておく。
もう一度二人でベッドに入り、証明を落とすと、窓の外にはゆったりとした川と、その向こうにある森の黒いシルエットが見えた。
(今夜で終わりか。長いようで短かったな。また一緒にどこか行こうね。恵ちゃんとならどこに行っても絶対楽しい)
でも彼女としては俺と二人の旅行はまだ負担が大きそうなので、逃げ場として朱里ちゃんもいたほうが良さそうだ。
俺にとっても幸いなのは、恵ちゃんの親友が朱里ちゃんという事だ。
彼女の恋人――、尊はずっと付き合いのある相手だし、一緒に旅行に行っても全然負担にならないし、むしろ楽しみが倍増する。
だから、つくづくいい縁だなと思っている。
(また次の計画を考えよう。……こう思えるの、幸せだな)
俺は恵ちゃんの手を握り、一つ息を吐いてから目を閉じた。
**
起きてジャンプをしないラジオ体操をした私――、上村朱里は、寝起きの歯磨きを軽くして顔を洗い、そのまま飛行機に乗れるよう、白いTシャツにゆるっとしたライトグレーのスウェットパンツ、その上に黒いパーカーを着た。
ヘリで空中散歩するイベントはあるものの、あとは買い物をして飛行機に乗るだけなので、ドレスコード的な物は考えなくていいだろう。
尊さんも黒いTシャツにデニムで、カジュアルだ。
「よし、そろそろレストラン行くか」
「腹ペコの助! お供つかまつります!」
「途中で鞘当てがあったって、喧嘩売るなよ?」
「どこの武士ですか! 左側歩かないと」
「その辺から、日本人は左側通行になったっていう話も面白いよな」
私は尊さんとそんな会話をしつつ、部屋を出てエレベーターに乗った。
「今日はジャンジャン買い物しないと」
鼻息荒く言うと、尊さんがじっとりとした目で囁いてくる。
「カジノの金を使う事も忘れるなよ」
「あっ……、そうだった……」
言われて、私は欲しい物を思い浮かべる。
「俺の予定では、ホテルのすぐ近くにヴィトンがあるから、朱里のバッグに四十万近く使って、残りは俺と朱里のサングラスとか、小物でいいかなーと思ってる。残りは寄付」
「えー? ほぼ5:1じゃないですか。ミコの乱が起こりますよ」
「俺は今持ってる物で全然構わないし、気に入った物を買おうと思ったら、多分もっと掛かるから、それでいいんだ」
「えー……」
「たまには、ちょっとキラキラしたバッグを持ってもいいんじゃないか? 中村さんとお揃いだぞ」
「うー……、うん……。まぁ、お店見てみないと分かりませんし」
「よしよし、あとで行こうな」
なんだか上手く言いくるめられてしまった気がする。