コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
推し色に染まる 第5話
「初デート?!」
やばいやばい、、、どうしよう。あれから3時間。
1時間前に3人と別れ、今カカオくんとのデート準備中!今2時(昼)で、3時半待ち合わせだから…あと一時間半!集合場所まで30分かかるから、実質1時間ない?!やばいよおおおお!!メイクして、持ち歩き用の手作りぬいぐるみもって!かわいい服着て…!がちやばい!!
…
「着いたあ、」
集合12分前。ちょっと早すぎたかな?
「やあ。遅れてすまないね」
その声にトキメキながらゆっくり振り返る。
「か、カカオ…。かっこいい…!」
大人な反応なんてできない!好きだもん!かっこいいもん!がち尊死…。
「さあ行こうか。海月姫、君はどこに行きたいんだい?」
「あの、2駅移動したら大きめのショッピングモールがあるの、そこに行こうかなって…。」
行先は絵梨ちゃんと話し合って決めた。出会わないように。出会ったらデートじゃなくなっちゃう。そして私とカカオは2駅先のショッピングモール。絵梨ちゃんとガーナちゃんは3駅先の街のような場所に決まった。
「分かった。切符を買ってくるよ。」
( ‘-’ )スゥゥゥ⤴︎︎︎
優しいよおおおおおかっこいいよおおお!自分から切符を買ってくるなんて!好き!尊い!やばあい!
「…カカオは欲しいものあるの?」
「僕は日本限定のチョコレートさ…!✨」
相変わらずチョコが好きみたい。私も買いたい。
「ならGODI○に行きましょ!美味しいチョコが買えますよ!」
「そうなのかい?!✨」
ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙…
チョコで興奮してるカカオ!好き!ガチで、!
…着いたと。
「カカオ、ここだよ。ここがGODI○」
「…すごい!なんて美味しそうなチョコなんだ!✨ここからこれを…それとこれを…」
たくさん注文してるのがわかる。でも私は…
「このチョコレートボックスのSを…」
SサイズのチョコレートBOXを頼んだ。
「そんなんでいいのかい?」
「…ちょっと金欠でさ。」
「…そうかい。じゃあ後で一緒に食べよう」
「!」
優しい、優しいよおおおおお。でも今とても怖い。同情の目を向けられた気がする。私は…同情の目が嫌いだ。
私の親は殺人犯。お父さんが人を殴り殺した。お母さんがその人を隠して…。名前だけじゃなく、そこからもいじめの原因は疑えるよね。だからきっと私にカカオが話しかけてくれたりするのは…親を殺そうとしてるから。きっと最初に言ってた任務はその事。同情の目は…きっと私の家族を殺すから。そしてそれが終わったら記憶が消されてしまうから。家族を殺されたら、寂しくなるし、推しと会えた記憶も消える。その事を考えて、同情してくれたのかも。でも私は嬉しい。私を解放してくれて。私の親は決して優しくはない。確かに暴力とかはしないけど、無視もするしご飯なども与えて貰えないこともある。だから開放されるのは嬉しいけど…。
「カカオ、いいよ殺して」
私は口に出していた。カカオは私を見つめる。
「…気付いていたのかい?」
「お母さんが埋めるところを見てたからね。」
「…そうか。」
「ただ、記憶処理は怖いよ。カカオともガーナちゃんとも会ってないことになるなんて…。」
そのあとは何も言えなかった。GODI○の前で話す内容じゃない。そこから離れて買い物を始めた。
「カカオ、ここもチョコ屋さんだよ」