「え、」
目を覚ませば教室に僕はいた。
「なんで、」
そう思っていると、
「皐月!明日から夏休みだけどどこか行きたいところはある?」
結月だ、結月が目の前にいる。結月の瞳は輝いていて、僕にはすごく眩しく感じた。すると僕の目からは涙が溢れてきた。
「え!?結月!?なんで泣いてるの?大丈夫?」
「結月!結月い!!!」
僕はすがるようにして、結月に抱きついた。
「おいそこ!いちゃつくなら夏休みが始まってからにしてくれ!」
先生がなにか言っている。だが、僕には聞こえない。
「皐月?一旦落ち着こ?ね?」
そうだ、今はまずこの状況を確認しなければならない。
「うん、わかった。」
そして僕達は、昔行きつけだったショッピングモールに向かった。
「で?なんでさっきは急に人前で抱きついてきたの?」
どうしよう、未来で死んでこの過去の世界に来たなんて口が裂けても言えない、ここは今日1日中元気がなくて甘えたくなったということにしよう。
「なんだか今日は、朝から元気がなくて結月に甘えたくなったんだよ、、、」
「いや、今日みんなで楽しくバスケしてたじゃん皐月。」
だめか、なら奥の手だ、
「まあ、ホントのことを言うと、僕変頭痛持ちだから帰りにすごいしんどくなって甘えてしまったんよね、ごめん。」
「ああ、そういうことね?だから今日薬飲んでたんだね。」
乗り切った、、
「でももうしんどくないんでしょ?」
「うん。」
「じゃあ今から買い物しよっか!」
「うん!」
僕達はそうして買い物を楽しんだ。けど楽しい時間ほど早く進むものだ。
「じゃ、明日から皐月の家に居候してもいいんだよね?」
そう、僕達は夏休みの間は一緒に暮らしていたのだ。結月の親は、昔からDVがひどく、結月はそれを毎日耐えていたのだ。
「うん。もちろん!」
「ありがと!じゃあまた明日ね!」
「うん!」
そうして僕達は帰路についた。
家についた僕は、今まであったことの振り返りをしていた。まず、僕は確かに未来で死んだはずだ。その後僕はこの過去に来ている。そしてあの過去に来る前に聞こえた声。あれは間違いなく結月の声だった。だが、それならおかしい。じゃあなぜ過去の結月と話せているんだ。僕が過去に来れるというのなら、結月も過去に来れるはず。わざわざ僕に助けを求める理由は何だ。まあ、今すぐ解決する問題ではないからもう少しゆっくり考えてみよう。
「一旦出かけるか、」
結月の家で、
ドスッ!
「おえ、、」
痛い。
「おい、なに吐いてんだよ。ほら、顔で拭けよ。」
ぐしゃ、
辛い
「すいません、ゆるしてください、、、もう言うことは守りますからあ、」
「黙れよ殺すぞ?」
気持ち悪い、
「もういい、酒買ってこい。」
憎い、憎い、憎い憎い憎い憎い憎い!!!!
もう、殺したい、
「わかり、ました。」
だれか、助けて、
そうだ、もう今からでも皐月の家に入れてくれないかな、ちょっと行ってみよう。酒は買いに行く真似だけすればいい。
「いってきます、」
「帰らなかったら殺すぞ?」
ギイ、、、バタン
ただ歩いてるだけなのに辛い、痛い、苦しい、もう、疲れた、今死んでしまいたい。まだ皐月の家につかないのかな、
ドサッ、
「あれ?力は入んない、どうしよ、」
「だいじょうぶ!?」
「え、さ、つき?」
「とにかくどこか安全なところへ、」
皐月だ、良かった、
「とりあえず僕の家に行く?」
「うん、」
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