人の死はいつも唐突だ
俺は入院なんかしたくなくていつも通り散歩をしていた
高校生なのにって笑われたっていい
もう死んでしまうなんて
まだ実感はないけど
毎日が楽しくなるように生きれればいいな
と思っている
でも
まだ生きたいよ
そう叶うわけもない願いを飽きもせず
願い続けた
横断歩道を渡っている途中
心臓が握りつぶされたように痛くなってその場にうずくまってしまった
「危ないぞっ!」
と言う大人の声
だけどそれどころじゃなくて何がなんだかわからなかった
その瞬間後ろから思いっきり押されて前によろけた
するとそのすぐ後にドンッと
硬いものがぶつかり合う音がした
手に生ぬるいものがついて
あるものを見た
「え…」
真っ赤な血を流した女の子がぐったりと倒れていた
「大丈夫、っ?」
「…だ、じょ…ぶ…ど、せ…死ぬ」
「死ぬ、なんて言葉使わないで…今救急車くるから」
「…」
「ごめんなさい、ごめん、なさっ」
意識が遠のいていき
視界が黒く塗りつぶされた
15日目 ・1月13日
女の子に助けられた
俺だったら死ぬのが怖くて助けられない
なのになんで助けることができたのだろう
その女の子のもとへ行くと
家族(?)が日記のようなものを持って泣いていた
ごめんなさい
気づいてあげられなくてごめんなさい
と謝り続けていた
俺は知りたいと思った
なぜ命を投げ出すような真似ができるのか
いつか俺にもわかるだろうか?
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