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︎✦︎🔫と🎲
︎✦︎死ネタ
︎✦︎絶対こんな事はおきない
自分は一体何をしていたのか。
うるさい声は漸く手の内で静かになった。いや、まだ、狭い気管から逃げ出そうと入り込もうと、微かな音が聞こえている。
二人で囲んでいた食卓には袋から雪崩たスナック菓子が。隣の炭酸はとうに泡など消えていて、倒れたプラスチックの容器には溢れ落ちるほどの中身は残っていない。 遠くで倒れたままの椅子が視界に入る、あの背もたれは何時地べたに着いたんだったか。
見下ろしたそれに目を向けて。今もまだ僕を睨み付ける視線は残っていて、理由はなんだっけ?とうに忘れたけれど。思考が纏まらないし記憶もない、なのに妙に頭は冴えて。
これを。
こいつを。
終わらせないと。
なんでだっけ?
理由、理由は、要るのか。まぁ、後から。先ずはこっちから。音が聞こえた。床を蹴る音、叩く音、藻掻く音、足掻く音、どれも遠くて。――――。
部屋は漸く静かになった。僕以外、なんの音も残ってない。手が嫌にヒリヒリと痛くて、見下ろすと柔い肌に赤く鋭い傷が残っていた。手の先に、まだ何か。僕の肌よりも幾分に白い身体があるのだけど。先まで触れていた命が確かに、眠っている。
最後に聞こえたのは、僕の、名前だっけ。
「おやすみ、くずは。」