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片想い

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片想い

10 - 幼なじみのカミングアウト

♥

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2025年03月05日

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💙翔太side




控え室で涼太と二人になった。

俺は最近眠れぬ夜が続いていて、その日も睡眠時間は二時間取れたか取れないか。

涼太が温かいコーヒーを持って来て隣りに座った。



❤️はい。飲みな


💙サンキュー



苦い味が口に広がる。

でも温かさに気持ちがほっとする。



💙あーーー落ち着く


❤️じいさんか(笑)


💙うるせえ



涼太の隣りにいる時は構えなくていいから楽だ。

俺たちは昔からの付き合いだし、気を遣う必要が全くない。メンバーみんなとも最近はしっくりいって、涼太と同じくらい親密になれたと思っていたのに。



あれ?

なんで俺、めめのこと考えてんだ?



あんなことをされてから、俺はめめと意識的に距離を取っていた。


めめは謝罪するでもなく、言い訳をするでもなく、顔を合わせても特に何も変わらない日々が続いている。

変わったことと言えば、他愛のないことでもよく連絡を取っていたのに、それが全くなくなったことくらい。



俺はめめを許すつもりはない。

あんなことをしておいてと腹が立っていたからだ。




❤️俺さ、昔、翔太のことが好きだったのね?



危うくコーヒーを吹くところだった。



💙おま…なにいきなり


❤️翔太可愛いからさあ、俺のものにならないかなーなんてずっと思ってた


💙やめろよ気持ち悪い


❤️……そう言われると思って、言えなかった



涼太の目が真剣だった。

俺は言葉選びを間違えてしまったことに気づいて、でも何も言えなくて黙った。



❤️子供の頃から好きだった。好きな人できたふりして誤魔化したりしたけど


💙………


❤️翔太はさ、俺たちみたいな人間のこと知ってる?


💙知っては…いる



テレビとかで見るあれだろ?

あ、同じ芸能人でもいるな…誰だっけ?

俺は回らない頭で考えたけど、結局いい例を思い出せなくて諦めた。



❤️そっか。まあ、近くにもそういう人間は意外といるってこと


💙涼太……


❤️じゃ、俺、もう帰るね


💙………



涼太はそう言うと、控え室を出て行ってしまった。

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