💙翔太side
涼太の話を聞いてから余計にめめのことが頭から離れない。
自分の家に帰っても、めめのしたことを思い出してしまい、何も手につかない。
俺はめめに直接会いに行くことに決めた。
あれこれ考えても仕方ない。
本人の口からどういうつもりなのか聞こう。
一発殴って、それでもまだ好きとか言うならちゃんと断ろう。
俺はめめにLINEを入れた。
電話をするのは正直まだ怖かった。
しかし俺のメッセージにはいつまで待っても既読が付かなかった。
どうしても今日中に決着を付けたかった俺は思いつきでめめの家に向かった。
すると、ちょうどエントランスの手前に来たところで、俺はめめを見つけた。
💙誰?
こっちに向かって歩いて来るめめと知らない男。二人はずいぶん親密そうに見えた。
俺は思わずマンションの陰に隠れてやり過ごした。
二人はそのまま、めめのマンションへと入って行く。
心臓がうるさい。
頭に血が上っている。
俺は立ちくらみがして、その場にしゃがみ込んだ。
携帯が震えている。
めめからの着信なのを見て、俺は電話には出ずにそのまま家に帰った。