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翌日。
私は会社で、あえてハイヒールの高さを少しだけ下げて出社した。
「桜川さん、今日はなんだか雰囲気が柔らかいですね」
部下の言葉に、私は「そうかな?」とだけ返して、少しだけ肩の力を抜いた。
定時。いつもなら残業の山に埋もれるところを、私は「予定があるから」と断ってオフィスを出た。
目指すは新宿。光が立っているはずの、地下のステージ。
(……千円、返しに行くだけ。本当に、それだけなんだから)
自分に言い聞かせながら地下への階段を下りると、そこには私の知らない、泥臭くて熱い世界が広がっていた。