テラーノベル
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その靴のデザインを見た瞬間
僕の全身の血の気が完全に引き枯れた。
それは間違いなく───
あの日、僕を無理やり引き摺っていったあの男が履いていたものと
全く同じブランド
全く同じ傷の位置をしたブーツだった。
あの日、男から「騒いだら殺す」と脅され
あまりの恐怖に声も出せず、ただただ涙を流して地面の靴元ばかりを凝視して
ついていくことしかできなかった僕は、あの男の特徴をまだ鮮明に覚えていた。
正直、怜治さんがなんでこんなものを持っているのか、意味が分からない。
ヒートの狂乱も合わさり
僕の精神は一瞬でパニックのどん底へと叩き落とされた。
ガタガタと震えながら黒い袋を抱え込んでいた
まさに、そのときだった
「……さっちゃん。それ、俺が〝絶対に漁っちゃダメ〟って、言っておいたよね?」
静まり返った背後の廊下から、冷徹に響き渡った低い声。
瞬間、僕の背筋は完全に凍りついた。
反射的に立ち上がり、弾かれたように後ろを振り返る。
そこに冷然と立っていたのは、紛れもなく
僕が大好きな白神怜治という男だった。
でも、その切れ長の目つきは
普段花屋で見せるような優しさなんて微塵もなく
まるで獲物を仕留める直前の肉食獣のように鋭く狂気に満ちていて
僕は恐怖のあまり数歩後ずさってしまった。
「っ、れ、怜治さん……!?…な、なんなんですかこれ……どうして怜治さんがこんなものを持ってるんですか?!」
「これ……どう見ても、あの日僕を倉庫に閉じ込めた、あのフードの男の持ち物じゃ…っ!」
押し寄せる底なしの恐怖心よりも
信じていた恋人への怒りと困惑の方が、今の僕の胸の中で急激に膨れ上がっていく。
裏切られたかもしれないという絶望感で
今にも涙がボロボロと溢れそうになるのを必死に堪えながら、僕は声を荒げて彼を問い詰めた。
しかし、怜治さんは僕の追求に対して表情を変えず
ただ静かに、一歩、また一歩と足音を立てずに近づいてきた。
そして、僕が逃げ出すよりも早く
彼は僕の両肩を強い力でガシッ!!と掴むと
そのまま洗面所の冷たい壁際へと強引に押しやった。
背中が壁に叩きつけられ、身動きが取れなくなる。
「あ……っ」
怯える僕の視界を彼の美しい顔が塞いだかと思うと
次の瞬間
暴力的なまでの荒々しさで、僕の唇に彼の冷たい唇が押し付けられた。
「ん……ッ!?」
あまりにも突然の激しいキスに、抵抗する隙なんて1ミリも与えられない。
そのまま僕の歯列を強引にこじ開けられ
口腔内へと容赦なく侵入してきた彼の熱い舌が
僕の舌をこれでもかと強烈に絡め取っていく。
いつも彼がしてくれていた、僕を慈しむような蕩けるほど甘いキスなんかじゃない。
まるで、僕のすべてを骨の髄まで貪り尽くそうとするような、強欲で性急な獣の掠奪だった。
そのあまりの激しさと狂気に激しく動揺する。
黒星
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コメント
1件
うわっ!!第32話、めっちゃヤバかった…!!😭💦 さっちゃんが黒い袋を見つけちゃう展開から、怜治さんの豹変まで、一気に引き込まれた…!あのブーツの傷の描写、ホントに細かくて恐怖が蘇る感じがリアルだったよ。それなのに、大好きな怜治さんが急にあんな冷たい目で迫ってきてキス…まさかの強引ルート突入で心臓バックバク!!😳💔 愛か狂気か、どっちなんだろう…次が気になりすぎて夜しか寝れない…!早く続き教えて怜治さんの真意知りたいよ〜!!🔥