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番外編14 『主様がムーちゃんばっかり構っていたら?』中編
🍳
『はい、主様。あーん。』
『あの、ロノ、何で急に…っ。』
『いいから早く口開けて下さい。』
夜ご飯の後、ロノが部屋来て、デザートを持ってきてくれた。
『じ、自分で食べるから…』
『ダメです。』
『ど、どうしたの急に…』
『急じゃないですよ。……主様がムーばっかり構うから…俺だって主様に構ってもらいたいのに…。』
ロノはしゅんっと落ち込む。
(か、か、可愛い…っ。)
ロノの頭に犬の耳が見える。
その耳はしゅんっと垂れ下がっていた。
『ごめんねロノ、寂しい思いさせて。』
『いや、別に…寂しいとかじゃ、なくて…その……。』
(素直に言えないのかな。可愛いな。)
私はロノの気持ちを汲んでロノの頭を撫でる。
なでなで…。
『!!』
『ふふ、こうして欲しかったんだよね。』
『っ…。ずるいですよ主様。』
『ふふっ。』
(満更でも無い顔してる。)
私はロノの気が済むまで頭を撫で続けた。
ロノは素直に言えなさそう。ツンデレであれ。
ムーにヤキモチ妬くの可愛すぎて…っ。悶絶しそう。(‘ᾥ’)
🦋
『あの、主様……。』
『フェネス?どうしたの?』
部屋に戻ろうとした時フェネスに声をかけられる。
『…っ、その…。ムーばっかり構うんじゃなくて…俺にも構って欲しいです。癒しが欲しいなら俺、何でもしますから……。』
フェネスは照れながら私にそう言ってきた。
(可愛いな。高身長執事が私に照れてそんなこと言うなんて。)
『ふふ、フェネスがそんなこと言うなんて意外だね。ムーに嫉妬しちゃった?』
可愛いなと思いながらフェネスの頭を撫でる。
『っ、子供扱いしないで下さい…っ。』
『っ!』
グイッと手を引かれて腰に手を添えられて抱き寄せられる。
『っ、フェネス…っ?』
『俺だって男なんです。嫉妬くらいします。主様のこと……大切に想ってるんですから。』
『っ…!』
『俺だって主様のこと癒してあげられますから…っ。ムーより俺のことを…構ってください。』
『は、はい…。』
高身長のフェネスに見つめられたら色んな意味で死ねる。主様と別れたあと、1人で部屋で悶絶して欲しい。『俺何言ってんの……っ!///』
みたいな。
🗝
『主様…。ムー君ばかり構わないでください。私も…主様の執事なのです。構ってくれないと…寂しいじゃないですか。 』
『ナック…っ。』
部屋にもどる前、廊下でナックに話しかけられる。
(面と向かって言ってくる当たりナックらしい。)
『私は主様の執事です。もっと頼って欲しいです。』
『えっと、じゃあ、ムーみたいに撫でればいいのかな…?』
『いえ…。こうして頂ければ充分です。』
グイッと主様の手を引く。
『!!』
『こうして近くで…美しい主様のことを見ていられれば…満足でございます♪』
『っ……!』
(近い…///)
『ふふ、照れてる顔も素敵ですよ。主様。』
『も、もう…っ。』
うん。なんというかその……ナックらしいよな。君は主様強火担だからね。主のことになるとナック節が止まらないところあるからな。
❤️🩹
『主様。黒猫さんばかり構ってないで…私にも構ってください。』
『わ、わかったから、その…。部屋に来るなり押し倒さないで……っ!』
部屋にラトが来るなりベットに押し倒された。
『すみません、つい勢い余って。でもこうした方が逃げられませんし…主様の美しい顔を近くで見られて…嬉しいです。』
『っ…あの、とにかく離れて…。』
『主様が構ってくれたら離れてあげますよ♪』
『っ…』
(ダメだ、これ構わないと絶対に退かないタイプだ。)
『クフフ、黒猫さんみたいに撫でてくれますか?』
『わ、分かった…。』
私はラトの頭を撫でる。
『フフ、気持ちいいです。もっと撫でて下さい。』
『う、うん……。』
ムーと同じ事しないと離れてくれなさそう。
狂気じみてるからね……ラトは。だがそこがいいんよな。
☂️
『……。』
『あの、ユーハン。その格好は?』
『見ての通り、ハロウィンの時に着た猫です。』
『シノ猫…だっけ。』
『はい。今の私は猫です。主様は猫のムーちゃんばかり構うので……それなら私も猫になろうと思いまして。』
『…。』
(どこからツッコんだらいいのかなぁ……。)
『あの、私はどうすれば?』
『ムーちゃんみたいにかまってください。』
『ムーちゃん…みたいに?』
『はい。撫でてくれますか?』
『ユーハンがそんなこと言うなんて…。』
『ユーハンではありません。シノ猫です。』
(強引にねじ込むつもりだな。)
『分かった…。』
私はシノ猫の頭を撫でる。
『ふふ、気持ちいいです。本当は主様自身にお仕置きするつもりだったんですけど…。執事としてそういう訳にはいかないので……。』
(これも充分お仕置きです…///充分恥ずかしいです。)
形から入るタイプだと思ってる。ユーハンは。
あ、シノ猫でしたね。シノ猫は独占欲強めであって欲しい。むしろそうであれ。
🤍
『おい。ムーばかり構うな。我はお前の執事だろう。』
『え、あ、はい…?』
『我の主として自覚が足りんな。お前には仕置きが必要なようだ。』
『え、仕置きって……。』
『ふっ…。何のためにここに呼んだと思う。 』
※別邸2階に呼び出されました。
ドサッ!
シロのベットに押し倒される。
『っ!』
『我のベットで、我の匂いに包まれながら仕置きをしてやる。そしたら我のことしか考えられないだろう?』
『え、あの、シロ、待って――。』
シロは私の首筋に唇を当てる。
『んっ。』
『首筋に痕でもつけて…我のことしか考えられないようにしてやろう。』
『っ、待って、それは――。』
首筋に甘い痛みが走る。
『ん……っ。』
『…ふっ。これでしばらくは我のことで頭がいっぱいだな。』
『っ……///』
ツンデレが交互に来るのは反則ですよね?
これからもシロの主として頑張ります(ง •̀_•́)ง
と、思い知らされる。渓谷の民は侮れんよな。(関係ないと思う。)
後編へ続く⬇️
コメント
4件
推したちの嫉妬が可愛すぎる
ガチ最高❤︎