TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
シェアするシェアする
報告する

「……何です?」


「いや、遥人くんっていつの間に結子さんって呼ぶようになったのかなーって思って」


「……」


「ごめん、触れちゃダメだった?」


俺が黙ったので矢田さんはごめんねと何度も謝る。いや、そういうことじゃないんだ。俺、いつの間にか自然に「結子さん」って呼んでたんだな。自分の中ではそれがもう定着してしまっている。


「そういえば矢田さんと語りたいなと思ってたんですよ」


「うん、何について?」


「結子さんが可愛すぎる件について」


「おおおっ!」


矢田さんは両手で口を押さえて目をキラキラさせた。そしてうんうんと首がもげるほど頷く。


「わかる! 結子さんってめちゃくちゃ可愛いよね。うわー、ついに遥人くんもその魅力に気づいちゃったかー」


「気づいてしまいました。結子さんって完璧に見えてちょっと抜けてる。でもそこが可愛い」


「そうそう、そうなの。しかも美人で強気なのにたまに照れたりするとすっごく可愛い」


「わかる」


俺もうんうんと首がもげるほど頷く。

ほらやっぱり矢田さんはわかってくれた。結子さんがいかに可愛いかということを。


「だからね、心配なの。結子さん無理してないかなって。頑張って倒れたりしてないかなって」


「そうですね」


「遥人くん今日早番だから早く上がるでしょ? 様子見てきてよ」


「あー、そうっすね。ヨーグルトとかゼリーとか持って行ってきます」


「遥人くんが行ってくれるなら安心だね」


矢田さんはニコッと笑って仕事へ戻って行った。


休憩時間に結子さんへメッセージを送ってみたけれど、休憩が終わるまでに返事が返ってくることはなかった。だから余計心配になる。


その後矢田さんから「結子さんやっぱりインフルエンザだって。しばらくお休みするみたい」と教えてもらった。だからヨーグルトとゼリーと飲み物をたくさん買って差し入れようと心に決めた。


早く仕事終わらせよう。

恋愛対象外に絆される日

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

39

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚