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ちな、幕末にて坂本龍馬がアンサツされた場所は京都府内にある『池田屋』という店だそう。
ああああああ!!!!1秒も早く推しカプの再会を望んでます😢
今回も最高でした! 次も楽しみにしてます!
北朝鮮×韓国♀のNL小説
※やっと北韓♀要素出てきます。
“韓国さんの居場所を特定したんです。”
静岡が知らせてきたのは、俺がずっと待ち望んでいた夢の情報。
いい意味なのか、はたまた悪い意味なのか胸が高鳴るのが自分でもハッキリわかった。
韓国に、会える。
その事実一つだけでも俺の頬を紅潮させるには充分だった。
「やっと….やっと、逢いに行けるんだ、な……」
自分でも驚く程に蕩けた声。あいつが居ないと、俺は誇り高き朝鮮民族からとんでもないダメ男に成り下がってしまうらしい。
だがそれでもいい。だって、韓国さえ見つけ出せれば万事解決なのだから。
再会の日はすぐそこまで来ているのだと、分かったのだから。
「おい、静岡」
『なんですかぁ?』
「にゃぽんに繋げ。あいつも連れていく」
あの腹黒猫女なら絶対に来る。あいつは韓国の事となると暴走して、うっかり本性が出てしまうところがある。
そこまでの思いを寄せておいて、あいつがこの一世一代の大チャンスを逃す筈がないのだ。
しかし、返ってきたのはあまりにも予想外の一言で……
『あ……にゃぽんちゃんなら今家出中で….』
…………………は?
韓国side:
攫われてからどれくらいの日にちが経ったのだろうか。
あいつに….北朝鮮に会えない寂しさと絶望感で、マトモな思考回路がどんどん削れて、無くなっていく気がする。
もう自分に出来ることはないのだろうか。
一生抜け出せない、地獄のような闇へと引きずり込まれてそのまま….
「………..たす、け……て…………………」
掠れきった声で呟いた直後、部屋のドアが静かな音を立てて開けられた。
「………….よっ」
「……アンタは………..!?」
北朝鮮side:
とある国の、とある夜の山にて、一台の車が風の如く駆け抜けていく様があった。
周りに他の車が走っていなかったのが幸いだろう。もし居たら即事故である。
そんな車の中に居たのは……
「おい!!もっとスピード出せねぇのか!?」
「無茶言わんといてくださいな!!
うちのお車は、安全第一目的で造られてはるんですから!!!」
「京都姐さん落ち着いてくださいよ…」
「北朝鮮ギョウザ食う!?
これから敵の陣地に乗りこむことだし、腹ごしらえは必要だよ!」
京都と北朝鮮、そして埼玉や静岡。
唯一無二の強い味方。この三県は、日本の命令を無視してまでも北朝鮮達の想いに応えてくれた。いや、”日本の代わり” に彼らを手助けしてくれるサポーターとも言える。
何故そう言えるのかというと……
「ったく、あの猫女肝心な時に居ねぇとかふざけてんのか….」
「仕方ありまへんわ。
日本はんと喧嘩してショック受けてはるし……っちゅうか、元凶はあんたと韓国はんちゃいます!?」
ピシャリと正論を言い放つ京都府。
流石千年の歴史を持つ古都の女、一見物腰柔らかな一言一言に棘とスパイスが効いていて相手を簡単に黙らせることができる….埼玉と静岡は心の中で辟易した。
だが今はそんな事しているバヤイではないと、すぐに思考を切り替える。
「姐さん!!あともう1km直進で到着っす!」
「姐さんはよしなはれ!!女将とお呼びんしゃい!!!」
「「いえっさ女将さん!!!」」
「待ってろよ….韓国……!!」
敵さんside:
「……ん?何か不振な車が接近してくる」
同時刻、部屋の中でパソコンを操作していたキューバは赤外線セキュリティで不審車両の接近を察知していた。
キューバの一言に韓国の体がピクっと反応する。
「………..不審車両だと?」
「はい、これですけど………ってこの車、まさか日本車!?」
ロシアが駆け寄ってパソコンの画面を確認する。暫く画面を見つめて、その後立ち上がってこう言い残した。
「迎撃部隊を向かわせろ。
車を壊して中に居る奴らを生け捕りにする」
北朝鮮side:
車は、敵陣の目前まで歩を進めていた。
「あとちょっとどす!!」
「よっし、日本さんやにゃぽんの代わりに韓国ちゃん助けるぞ!!!」
「………..」
盛り上がる車内で、北朝鮮は一人俯いて考えていた。
結局韓国は何故居なくなったのか?実は愛人がいてそっちの男と駆け落ち….いやそれは絶対に有り得ない。あいつの性格上まず無いし、それならそうで嫌味を綴った書き置きを残していくはずだ。
とすると、誰かに攫われたというので筋は通る。しかし誰に攫われたのか。
犯人が居るとすれば、それは一体……
しかしその思案は、間もなく断ち切られることとなる。
「ん?あれ……?」
ふと静岡が窓の外を見る。その直後、顔を真っ青にして叫んだ。
「伏せろ!!!!!」
反射的に全員蹲る。次の瞬間、物凄い轟音が鳴り響き車の屋根が丸ごと吹っ飛んだ。
何が、起きた?
「うっ、げほっけほ….っ車から出んしゃい!!爆発するで!!!!」
京都の一声で我に返る。
そうだ、早く脱出しなければ此処で四肢がおサラバしてしまう。韓国の元まで辿り着けて居ないというのに、それだけは絶対に……!!
充満する煙の匂いを纏いながらも、4人は何とか脱出する。
そうして脱出した数分後、車は異常な程に大炎上して灰に帰った。
「何が、起きたんや….?」
「おい静岡、お前何を見たんだ?何か頭の上を猛スピードで突っ切っていったよな?」
「…..ロケランの、弾だった」
呆けた顔で、静岡は信じられないと言わんばかりの声音で返答した。その場に居る全員の雰囲気が重くなる。
ロケランの弾だと?誰が、どうしてそんなものを…
「きっと韓国さんを攫った奴ですよぉ….奪還しに来た僕らを始末しに来たんだ!!!」
「まままマジかよっ!?」
埼玉と静岡が震えだす。北朝鮮は嫌な予感が当たってぞくりと身震いした。
やはり韓国を攫った奴が、近くにいるんだ….!
しかし浮き足立つ3人に対して、紅一点の京都は冷静な声音で言葉を綴った。
「黙らんしゃい、おんどれら」
氷のような声にピシッと固まる三人。京都は切れ長の目をすっと細めて周囲を見渡す。
そしてすぐに視線を戻し、改まった口調で話し出した。
「……そろそろ敵さんが集まってくる頃やろか。北朝鮮はん、あんたは先に行きなはれ」
「は……!?」
思いがけない言葉に北朝鮮が硬直する。そんな彼を激励するかのように、京都は両手を合わせて語り始める。
「敵の狙いはわっち達4人。ほんなら分散させる策をとる他無いやろ?」
「だが、お前らを巻き込んでおいてそんな事…」
「安心してよ」
埼玉が肩に手を置く。静岡も反対側に並んで立った。
「僕らこう見えても日本国の化身なんだよ?
経済力ならお前より上だからダイジョーブだって」
「うぅ、僕も茶摘み以外に得意なこと少ないけど戦うのがんばりますよ。
元々覚悟はできてましたし…」
二人の言葉に、北朝鮮の中のやりきれない感情が高まっていく。しかし此処で全滅したらバッドエンドだ。いや駄目だ、そんなことになるくらいなら……
「…………………此処は任せた。」
「ほな、任せとき。」
「……とは言っても姐さん「女将さんと呼びんしゃい」………..僕ら、とんでもない奴ら敵に回しちゃってません?」
段々と集まってくる気配を感じながら、静岡が小声で質問する。
「……..そうやねぇ、そうかもしれんわ」
ガサガサと草を分け、木々を倒す音が近づいてくる。埼玉と静岡は互いに背中を預けて臨戦態勢に入った。
「けどなぁ」
ぞわっ、と。
半径1km圏内の空気が一斉に凍りついたような錯覚に襲われる。
これは….殺気……?
そう思った次の瞬間だった。
「痴れ者共めが。」
敵がついに草陰から顔を出した瞬間、真っ赤な血飛沫が廻るように散った。その光景はまるで、彼岸花の吹雪の様に恐ろしく美しかった。
埼玉の頬にピシャッと血が飛んだ。彼はその血を手で拭って一言こう言った。
「………..やっば……」
返り血の中を凛と突き進む京都府は、自分の長身よりも長い日本刀を腰に納めて周りの景色を眺める。その目は、ブティックで好みでない服を選んでいる時のような、つまらなさそうな目であった。
そして直ぐに前を向いて、歩き出した。
「さてと、次はどなたがおっち屍にます?」
「はぁっ、はぁっ………..」
北朝鮮は走っていた。
薄暗い建物の中を、底をついた体力に鞭を打って走っていた。
この先に韓国がいる。そう考えただけでも会いたいという思いが爆発しそうだ。
「……!あの部屋、か….っ………..!?」
バァン!!!!と勢いよく扉を開ける。そこにいたのは……
「かん、こ…..く………..!?」
「…………….きた、ちょうせん?」
to be continued……