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最終章 新しい命とその後

ラストエピソード

未来が生まれた12月10日に未来と直人さんは式を挙げる。

俺はもう29歳。なんだか考え深い。5才の時、”お姉ちゃん”がやって来て未来の人生を変えた。

「もう、こんな時間か」

ネクタイを占めて、急いで式場へ向かう。

式場に着き父と逞未を抱き抱える母の姿が見えた。

「父さん、母さん。逞未も。逞未少し大きくなってないか?」と聞く俺。

「やっと来たか。逞未も日々成長している。」と父はいう。

「逞未ちゃん。静かにしてお利口さんなんだよね。」と母は逞未に話しかける。「そろそろ始まるわよ。」と母は内心ドキドキしながら心待ちにしている。

4人は家族席に座り。心待ちにステージを見つめる。

未来と直人は、コブクロの曲”未来”とともに式場に登場する。

「あの子、コブクロが好きなのよ」と母はいう。

各席のキャンドルに火を灯していく。式は、程通りなく進んでいく。

MC「それでは、新婦さまのお兄さまに祝辞を賜りたいと思います。」

俺は、壇上へと足を進める。

式場内ではコブクロの蕾がオルゴール調で流れる。俺は、緊張で声がうわずりながら語り始める。

「えー、未来そして直人さん。ご結婚おめでとうございます。未来は生まれつき体が弱く、思うように行かない日々を数え切れないほどしてきました。」

「未来が生まれ、家に来た日にお兄ちゃんとして、妹を守ろうと当時5才で思った事を昨日の事のように今でも覚えています。未来が、まだ小学一年生の時、揶揄われて、半べそを掻いていたり、高校生の時は、初めて出来た彼氏にフラれて目を真っ赤にして泣いていた未来も、逞未を授かり母になりました。毎日夜泣きをする逞未を目の下にくまを作りながらも必死に子育てをする未来を見て俺は胸が熱くなる思いです。」

「直人さんは物静かな青年であり、少し無骨な部分もありますが、未来と逞未を任せられる立派な旦那さんに近ごろ見えてきて義理の兄としては、嬉しい限りです。これからも期待しつつ3人の家庭を見守って行けたらなと思います。」

「最後に未来。未来にとってどんなお兄ちゃんでしたか?ちゃんと守れて居ただろうか。。」

と、その時。

「私の永遠のヒーローだよ。」と未来が涙を拭いながらそう応える。

俺は、間違ってなかったと目を擦りながら思う。壇上から父と母と逞未の姿が見えた。

父はじっと見つめ、母は涙をハンカチで拭っていた。逞未は微笑んでいるように見えた。

「今日、こんな華やかでご参列の多い結婚式はお兄ちゃん初めてだよ。直人さんこれからは未来を宜しく御願い致します。家族代表 逢沢とおる」

そう、これは逢沢とおるの家族の物語。

そして未来がくれたものとは温かくでっかい愛でした。

END…

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