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――記憶の世界に入った時に最初に目に写ったのは黄金色の花々、その中に一輪だけ顔のついた花が居た。
フラウィー「やあ、ボクはお花のフラウィーさ!君は…この世界に来たばかりだね?」
…ああ、思い出してきた。このあとLOVEを分けてあげるとか言って瀕死にさせてくるんだっけ。で、死ぬって思ってたときにトリィが助けてくれて…
トリエル「私はトリエル。あなたを守りってあげます」
自己紹介してくれて、遺跡の…トリエルママの家まで行って部屋で寝てたらバタースコッチパイ焼いててくれたよね。でも僕は地上に戻りたくて遺跡から出たいってトリィに伝えたら僕のために戦ってくれた。
トリィは優しく抱いてくれて、そうして僕は遺跡を出た。
遺跡を出たら一面雪景色でちょっとはしゃいでたっけ。ちょっと歩いてたら後ろからサンズに声かけられてブーブークッションを仕掛けたられた手で握手して見事に引っかかってちょっと悔しかったなあ…
その後、色々思い出してきた。
パピルスのことやマフェットやテミーのことやアンダインのこと、もふもふ王の事。それからフラウィー…アズリエルの事も。それからそれから……あれ?
―――あと、何を思い出してないんだろう?
もらる?「っ―――!!」
…もらるは、まだ思い出せないのか?フリスク。
――大体は思い出してきたけど、やっぱり”あの記憶”が思い出せないらしい。
…やっぱり、か。元はと言えば私のせいだけど…分かった。もう少しだけ頑張ってみるよ。
『…いやもう能力を使うには十分だよ。ありがとうChara。』
春樹「…ころねちゃん!今は逃げねえと!」
ころね「…ヤだ。」
春樹「で、でも…もらるとの約束が…」
ころね「…!」
俺がおろおろしているところねちゃんはもらるのいる方向へ顔を向けた。
春樹「ど…どうしたの?」
ころね「…逃げよう」
さっきまであんなに逃げるのを拒んでいた人がいきなり賛同したことに少し衝撃を覚えながらも今はもらるに言われた通り逃走を最優先にする。…でもどうしたんだ、いきなり?
春樹「あ…ああ」
そんなことを考えつつデパートを後にする。
…ああ、そうだ。こんな感じだった。
自分の体に久しぶりに流れる自分の力に妙な感慨を覚えながら四肢の感覚を取り戻していく。そして四肢の感覚を完全に取り戻したと同時に目の前の決して有利とは言えない数を前にして口を開く。
もらる「…さあ、本当の制裁を始めようじゃないか?」
その時のもらるの目は紅色と黄金色になっていた。