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もらる「だ〜か〜ら〜…」
もらるはイライラして自分の手に持っている拳銃の弾を乱暴に装填しながら言っても聞かないと分かっている狂人達に文句を言いまくっていた。
もらる「数多すぎる!もう!💢」
そうは言いつつ、つい先程装填し終えた自分の力…”ケツイ”の力を込めた銃弾を発射する。その銃弾は狂人達に避けられ壁や地面に着弾した。その時、なんと銃弾の周りがいきなり爆発した。いや、銃弾が爆発したのだ。
もらる「くっ…決意を込めた銃弾で直撃なしか…」
…いや恐らく、決意の量が足りてないんだ。もっと決意の力を全開で使う方法は…
もらるがそう考えている間に背後を取った狂人は彼を仕留めるため、小刀を振りかざす。
だが刃が届くことは永遠なく、数本の紅色のナイフによってその狂人はバラされていた。
もらる「ちょっと考える時間くらいちょうだいよ…あ!」
この紅色のナイフは”ケツイの力”だけで構成されてる。なら銃弾も同じようにすれば…
―――そもそももらるって拳銃使ったことあるの?
『でも武器これしかないし…』
――武器がないなら創ればいい。それこそが”ケツイ”なんだからさ。
『……そっか。ないなら創れか。』
もらるはキャラにそう言われると、感覚だけを頼りにして無いはず刀の鞘を左手で掴んだ。
もらる「…さあ、本気で殺り合おう」
一人の少年と狂人達しかいない静かなデパートと言う名の墓場で切り裂かれて、逝く音だけが聞こえる。
もらる「…あと60、」
やっとだ。やっと60?それとも、もう60?…もうわかんないや。この殺意と決意以外もう何も。
そんな事をふと考えていると少し動きが鈍くなった。狂人達はその隙を狙い、攻撃を繰り返すがすぐさま屍となり人生を終える。
――もらる!自分を忘れるな!戻れなくなるぞ!!
そのキャラの一言で薄くなり消えかけていた自我を取り戻す。
もらる「…っぶない…ごめん、キャラ。ありがと」
自分の耳元で警告してくれた彼女に…この場にいない彼女に声を出して礼を言う。その瞬間に片鱗だけ自分の罪の記憶が蘇る―――。
次の瞬間、自分の中になかった決意の感覚が一気に蘇る。そして彼はこう言った。
もらる「”殺意の乱斬舞”」
言い放った瞬間、数十本の紅色のナイフが狂人達の中心から出現し、赤い斬撃を残しもらるの周りへと返っていく。屍を残し、狂人は全滅していた。
もらる「おわっ…た?」
彼のその言葉に応えるかのようにスキルと言う名の自分が教えてくれる。
『半径四百mの生命反応消失を確認しました。』
その言葉に妙な安堵感を感じた。安心を感じた瞬間に彼は疲弊した体に気づきそのまま倒れ込んでしまった。
もらる「あり…?スタミナ切れ?」
―――それはそうだろう?久しぶりにケツイを使った上、あそこまで無茶したんだから…今は休んだほうがいいと思うよ。
もらる「うん。そうしてもらうよ…」
―――2日後。
もらる「ぐえええぇぇぇ…」
春樹「もらる…もう2日経ってるけど大丈夫か?」
もらる「大丈夫じゃないぃ..」
キャラ「…まあ、辛いとは思うよ。」
春樹「…っていうかアンタ誰?」
キャラ「ん?一度ころねちゃんと逃げる前に会ったでしょう?私はキャラ。今は”ほとんど”この世に存在しない者だよ。」
もらる「今は、僕の分身に入ってもらって実体化してもらってるんだ…」
キャラ「そういう事だから、しばらくよろしく」
春樹「なんか分からんが害が無いのは分かった!」
二人が話している間に入り口付近に気配を感じて目眩ましのスキルを使用して扉が見えないようにする。
もらる「…ころねか。」
春樹「まじで!?俺気配消したよ!?」
もらる「”風読み”を持ってるから気配消しても『風』をたどって来れるよ」
キャラ「なるほど、あの時感じた手練れ感はそれか。」
今僕達がいるのは我が家、戌神家の地下。なぜこんな所にいるのかと言うと…
春樹「いやしかし…もらるがまさか性欲溜まりやすいタイプだったとはな!(笑)」
もらる「言うなよ…結構コンプレックスなんだからさ…」
キャラ「私も長年の付き合いだけど、これは…」
キャラが何か言いかけて笑いかけている顔を隠しているのが見えた。
もらる「…キャラ、見えてるよ…」
…そう、僕はが気分が高揚すると発情しやすいタイプで、特に体をフルで活用する戦闘などをすると特に溜まりやすい。
春樹「でもよ、いっその事ころねちゃんとヤっt…」
もらる「断固拒否します!!!」
食い気味に春樹の提案を拒否した。
春樹「いいのか〜?ヤれるかもしれんのだぞ〜?」
もらる「…まあ、ヤりたいって思わないわけじゃないけど…」
春樹「ふっ…キャラ、今言ったよな?」
キャラ「…うん、バッチリ」
もらる「な、なんだよ二人揃って………まさか!」
この瞬間鳥肌が立つほど嫌な予感がした。理由は本来ならこの場所に”居るはずがない”人の気配を感じたからだ。
春樹「…もらる。すまんな、……来ていいぞ〜」
春樹がそう言うと部屋の角からころねがひょこっと顔を出した。
ころね「………。」
春樹「…んじゃ、邪魔者これにて。」
キャラ「…じゃ、私もそういうことだから。」
そう言って二人はそそくさと部屋から出ていった。
二人が出ていって恐らく10分経っただろうか。現在進行系で沈黙が続いている。
ころねは僕に怒られると思っているのか少し怯えていた。
もらる「…ころ。」
ころね「………。」
反応なし…か。僕は怒ってないし、むしろころねが無事ですごく安心してるんだけどなあ。それに…こんなに怯えてる子を叱れるはずがない。
もらる「…ごめんね。寂しかったよね」
ころね「………らないの?」
今にも消えそうな小さな声で言った。でも彼にはしっかり聞こえた。
もらる「怒るわけないでしょ?だって…」
もらる「―――だって、僕が優しくしたいんだよ。…好きだから」