「ねぇ、優雨ちゃんって鬼狩り知っとる?」
「鬼狩り……ですか?」
「ああ、昨日ニュースになっていたな。」
「ヒーローが負傷したんだよね、確か腕が喰いちぎられたって……」
「結局その鬼狩りはヴィラン殺して退散したらしいよ。あそこら辺危ないから気をつけてね」
「……そうですね。ご忠告感謝します」
「にしても、酷いな…確かにヴィランは悪だが、何も殺す必要はないのにな」
「僕もそう思うよ。鬼狩りが言うヴィランって病気か個性の暴走って言われてるよね?」
「うん、鬼って言ってた」
「それなら、その鬼と言うのは悪くないじゃないか!やりたくてやっている訳ではないのだろう?」
「うん。だから酷いと思う。しかも、首を切断って惨いよね……」
「病気なら薬とかないのかな?」
「今研究してるらしいよ。」
「ああ、そういえば兄の友人である研究者がそんな事言ってたな…。正気に戻す鎮静剤を作っ「話していて気持ちのいいものでも無いでしょうし話題を変えませんか?」」
「え?あ、ああ、そうだな。」
「あまりその話は好きではないんです。昔その現場を目撃してしまって……」
「そうだったの?ごめんね、辛いこと思い出させちゃって……」
「いいえ。こちらこそ途中で話をさえぎってしまってすみません。次はヒーロー基礎学でしたよね?」
「今度こそデクくんと飯田くんに勝つ!!何するかわかんないけど!」
「日程はきちんと確認したまえ!2対2に別れた戦闘訓練と書いてあったぞ」
「そうなん?見落としてたわ!」
分かりやすく話題を変換する優雨に疑問を持った緑谷。しかし優雨はそんな緑谷の疑問には答える訳もなく、いつもと変わらない“雄英高校の冩屋優雨”演じ続けるのだった。
最後のチャイムがなり、皆帰り支度を始める。早々と支度を終わらせた優雨は任務へ赴くべく、少し早足で帰る。すると、緑谷が慌てた様子で優雨を追い掛ける。
「冩屋さん!!!」
「…なんでしょうか、緑谷さん。私、今日は急いでるんですが」
「あっご、ごめんね!で、でも…今日の冩屋さん、なんか変だったから…」
「緑谷さんは目敏いですね。実は私今日体調があまり優れなかったので変だと思ったのでしょう。心配させてしまってすみません。私は大丈夫ですので緑谷さんもお気になさらず。」
「え?そうなの…?」
「はい」
「………そう、なんだ……」
「……ねぇ、冩屋さん。本当の事、教えてくれないかな?」
「さて…何の事ですか?」
「冩屋さんは、僕達に明確に線引きをしてると思う。友達が苦しんでるなら助けてたい。だから…お願い、本当の事を教えて」
「……ふむ、いいですよ。」
「本当!?」
「ええ、本当ですよ。ですが、私だけ、というのは不公平です。緑谷さんも本当の事を話して下さい__おーるまいととの事を、ね」
「っ……そ、それは…」
「言えない、ですか?なら、この交渉は不成立ですね。」
「貴方が“誰にも”言えない秘密がある様に、私にも“貴方達に”言えない秘密があります。」
「そうだけど……でも………!」
「でもも何もないですよ。貴方達には関係の無い事です。」
「か、関係あるよ!友達じゃないか!」
「そういうのを余計なお世話、と言うのですよ。」
「ヒーローは余計なお世話をするものだよ!」
「はあ………貴方、自分の言っている事分かってます?自分の秘密は話さないけど私の秘密は聞き出したいと言っているんですよ?随分とまぁ、身勝手ですのね?」
「…………」
「……もういいですか?それでは、緑谷さん、お二人さん、さようなら。」
「え…お二人さん……?」
「ば、バレてたのか…」
「隠密には慣れてるんだがな…」
「オールマイトに相澤先生!?」
「しっー、一応人居ないけど、誰かにこの姿がバレるのは避けたい!……それにしても、彼女は凄いな…」
「……はい。そうですね…」
いつの間にか消えてしまった優雨の居た場所を見つめる。緑谷はたった今、優雨と自分達には大きな溝がある、と再びそう感じた。根津から訳ありとだけ聞いていた相澤は顔を顰め、先程優雨が言った言葉を思い出す。
(緑谷には誰にも言えない秘密、冩屋は貴方達_俺達には言えない秘密。つまり、俺らを信用も信頼もしていないという事か。)
「ったく…合理性にかける」
あとがき*読まなくてもいいよ!*
ぜんっぜん続きが書けないので息抜き( ˇωˇ )スヤピィ…どうでしたか?最近タイトルらしいこと無かったので相対させてみました^^いやぁ、こうやって鬼滅キャラに拒絶されてモヤモヤして、今まで鬼殺隊の事をヴィランテと称し悪く言って無意識のうちに鬼滅キャラを傷つけたと後悔したり、過去をみてこういったことがあったのかと知って鬼滅キャラが何故鬼を殺すのかを理解し罪悪感に駆られるヒロアカキャラを見たい……!!
コメント
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続き待ってます!面白かったー!