テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
幻聴の悪化 ミリアはティアがカウンセリングの時間になっても診察室に来ないので部屋に様子を見に来ました。ティアはイスに座り、テーブルの上のお菓子を虚ろな目で食べ続けています。「ティア、カウンセリングの時間なんだけれど忘れてしまったの?」ミリアが聞いてもティアは答えず黙々とお菓子を食べています。「ティアお話をしているのだからこっちを見てくれないかしら?」ティアは目も合わせようとしません。「ティア」ミリアはティアからお菓子の袋を取り上げました。「何をするんですか!?返して!」食べないと幻聴が出て来てしまいます。「幻聴がひどいの?だったら相談してくれれば良かったのに、お話することも精神疾患の大切な治療なのよ、ねえ、もう何かで紛らわすのはやめて」「嫌です!わたしは食べたいの、いいじゃないですか、それで暴れずにすむのなら、どうしてわたしから楽しみを奪うの?」ティアは叫びました。「ティア落ち着いて」「もう出て行って下さい!食べる邪魔をしないで!」そう叫ぶティアに幻聴が触手を伸ばしてからみつきます。「お前の意思を乗っ取ってやる!」「いやああー、わたしの思考が乗っ取られる!」ティアは耳をふさぎ叫ぶのでした。
ミリアは呼び出しコールを押して職員達を呼び、ティアを見ていてもらって精神安定剤の準備をしました。今のティアは精神安定剤の注射で眠らせたほうが楽になるでしょう。
ミリアはうずくまって耳をふさいでいるティアに「ティアごめんなさい、痛いけど」そう言って注射を打ちました。「そのうち薬が効いて気持ちが楽になって眠れるから」ミリアはティアを抱きかかえるようにしてベッドまで連れて行き、寝かせました。
ミリアと職員達はティアが眠ると部屋を出て行きました。