テラーノベル
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ユミは台所の窓に鍵をかけた。これでカブトムシが侵入してくることはないだろう。ひと安心すると、台所のテーブルにメモがあることに気づいた。そこには七歳でも読めるようにひらがなで伝言が書いてあった。
「ユミへ
ちょっとじんじゃへいってきます。8じにはもどります。おなかすいたらさきにごはんたべてて。そとにはでないように」
メモを確認すると、ユミは時計を見た。
ユミ「六時半か……ママ早く帰ってきて」
その頃、ユミの母は山の麓にある神社についていた。スマホで時間を確かめると、六時四十分を印していた。
ユミの母「ちょっと早く着いちゃったわね。それにしても立派な神社……」
周りを見渡すと、夜でも参拝できるようにライトアップされ、不気味さはなかった。神社の関係者が住んでいる社家(しゃけ)の中から漏れた明かりで、薄暗くなってきた境内がオレンジ色にぼんやりと浮かんでいた。
ユミの母「あそこね」
社家へ向かおうとすると、ユミの母が来たことに気づいたのか、午前中に入学式で顔を合わせた神主風の男が出てきた。
神主風の男「吉田さん、お待ちしていました。少し早いですが準備ができていますので、どうぞ」
男はそう言うと、ユミの母を社家へと招き入れた。
コメント
3件
第6話、読み終えたよー! ユミが窓の鍵をかける日常のワンシーンから始まって、お母さんのメモがひらがなで書かれてるのがちょっと不気味でかわいいというか…。 神社のライトアップの描写が綺麗で、でも神主さんが「準備できてます」って言うのが、逆に何かあるのかな?ってドキドキする。 ユミの「ママ早く帰ってきて」が胸に刺さった。続きが気になる🔥