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その言葉に一瞬で顔色が変わる。
ユミの母「準備? 私は話をしに来ただけよ、どういうこと?」
ユミの母の迫力にたじろぎ、男はアワアワと慌てた。
神主風の男「落ち着いてください。私達は言い争うためにお呼びしているのではありません。乳神さまには常に準備が必要なのです」
ユミの母「あなた達一体なんなのよ!」
野崎「紹介が遅れました。私、里宮の神主を任されている野崎と言います。本業は村の診療所を営んでおります」
怪しい集団だと思い込んでいたユミの母は、ハトが豆鉄砲を食らったような顔で固まった。
ユミの母「えっ……医者……!?」
野崎は軽く頷いて、静かに続けた。
野崎「私だけではありません。ここで働いている者たちも、みなそれぞれ別の本業を持っております」
ユミの母「じゃあ、あの子は?」
野崎「はい。乳神さまも基本的には普通の女の子です。名前を神木ミコトと言います。誤解を解く為に、直接会ってもらおうと思いここにお呼びしました。どうしますか?」
ユミの母「えっ、あの子と?別にそこまでは……」
言い終わる瞬間、母はブルブルッと頭を横に振った。さっきまでの激しい怒りが嘘のように薄れていることに気づき、この胡散臭い連中にいいように丸め込まれかけていた自分へハッとする。懐柔されかけたことへの不甲なさと怒りが再点火された。
ユミの母「ぜひ会うわ」
野崎はユミの母の顔色が鋭く変わったことに気付き、ふっと口元を緩めた。
野崎「それがよろしいかと思います。乳神さまは奥の部屋に居られます、行きましょう」
コメント
4件
ユミの母、一瞬で丸め込まれかけて自分で踏みとどまるの、めっちゃ人間味あって好きだな…。医者って肩書きで一気に空気変わるの、現実にもありそうで怖いし面白い。早くミコトちゃんと会うシーン読みたいです!