𝑠𝑡𝑎𝑟𝑡
ワァァァァァァァア
姫音]よし
[ミスなく、体力もバッチリ]
[このまま走り抜けれれば絶対…]
ドンッ
姫音)っ!?
[……え?]
[ミスした?]
[あれだけ練習したのにまた…]
《熊本で生まれ育った私は、周りからだけ贅沢な扱いを受けていた》
《最初は自分が可愛いからって思ってた、それに見合う努力はあったか分からないけど、自分で可愛いと思ってたから》
《でも、……》
友達》ほら、あの子が八乙女さん
他人》あぁ、お金持ちの?
《自分の親達に権力があっただけと気づいてしまった》
《でもそんなんで自己肯定感は無くならなかった》
《無くなるほどのことはあったけど》
好きな人》ごめんけど、君を好きにはなれない
監視下にいるのが怖い
《その瞬間に何かが弾け飛んだから》
母》姫音、学校の準備しなさい
姫音》……やだ
母》え、どうしたの?
好きな人がいるから楽し
姫音》そんな話しないで!
みんな揃って可愛いだのフルなんてありえないなんて言うけどさ!
みんな「私」じゃなくて「お金持ちな私」を愛してるんでしょ!?
母》そんなこと…
姫音》だって誰も私の中身なんて薄っぺらしか見てないじゃん!
好きな人監視して何が悪いの?
それは私の「個性」じゃダメなの?
分かんないよ!
私のこと見ないで心にも無いことを私に言わないでよ!
《だけど学校に通わなくなった私には、何も無いに等しかった》
《そんな中で、過去のトップアイドル「弦楽」の動画を見た》
《その世界は私にとって新しくて》
《麻薬のように魅力的で》
《何よりたくさんの人の前で歌って踊って、たくさんの人に愛される弦楽自体が憧れで》
[私動線間違えてた?]
[いや違う、ずっと目印は確認してた、ズレてたのはりーくんの方だ]
[でもこのままだと私がミスしたみたいになっちゃう]
[今まで完璧だったのに]
[私は誰にも選ばれないの?]
Re:)((バッ(腕伸ばしてる)
姫音)……!
波流》関係あるから今話してんだろ!?
姫音》私は私の力で───
[あぁそっか]
姫音]ずっと…自分のことばっか…
スカッ
ガシッ
姫音]……え?
ワァァァァァァァアッッ
紬)持ち直した!
宵)ここにいる人達は気づかないかも
末吉)…………
波流)……、
ワァァァァァァァア
〜黄星A控え室〜
スタッフ1)星チームの皆さん、スタンバイお願いします
星)……行こう
〜ステージ〜
オオオオオオオオ…
ワアアアアア
パチパチパチパチ
姫音)………
ば〜い
コメント
19件
すげぇ……考えてた姫音の過去とほぼ一緒だ……心読めるん?