テラーノベル
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「…そんなに期待した顔して………言っとくが、後から苦情は受け付けないからな」
低い囁きと共に耳朶を甘噛みされる。
甘く痺れる刺激が脳天まで突き抜けた。
「ひぅ……!」
喘ぎ声が漏れる中、尊さんの指がアナルを撫でた。
「んっ!そこ……っ」
まだ慣らしていない秘所へ直接触れたことで羞恥心が爆発寸前に達する。
「ちゃんと解してから……だからな……」
尊さんの声が耳元で囁く。
言葉の意味を理解して全身が粟立つ感覚。
同時に下半身への圧迫感が増した。
尊さんの指が入り口付近を軽くなぞるだけでも腰が震える。
「…っ、もう濡らしたのか」
吐息混じりの言葉は欲望に塗れていた。
服を脱いで俺の上に覆いかぶさる尊さんの逞しい身体。
既に興奮しているのがわかるほど反り返ったものが太腿に当たった。
「……っ!尊さんの、大きい……っ」
思わず漏れた本音に尊さんは片眉を吊り上げる。
「……あんま煽るな。優しくできなくなる」
その瞬間、ローションを取り出して指に垂らす動作が見えた。
「んく……っ」
冷たい液体の感触に驚く暇もなく尊さんの指が中へ滑り込んだ。
まだ狭い穴を押し広げるように慎重に侵入してくる。
「……痛くないか?」
問いかける声は優しく響いた。
けれどその奥にある獣のような本能は隠せていなかった。
「だいじょぶ……です……っ」
強がり半分で返事をしながらも、内壁が敏感に反応してしまう。
徐々に増やされる指の圧迫感。
「ひゃっ……!」
「ここが悦いのか」
悪戯っぽい笑みを浮かべて同じ場所を重点的に攻めてくる。
逃げたくても尊さんの腕がしっかりと固定していて身動きが取れない。
「あっ、あっ……たけう…さん、もう……っ!」
次第に高まる快楽に限界を感じ始めたころ、尊さんの指がゆっくり抜かれた。
「……挿れるぞ」
宣言と共に熱い質量が入り口に触れる。
期待と緊張がないまぜになりながらも、腰を上げ迎え入れる体勢をとってしまう。
「んく……!」
最初こそ違和感が勝ったが、馴染むにつれて深い充足感へ変わっていく。
尊さんの腰遣いが徐々に速度を上げていくたび、繋がった部分から溶け合う熱が広がった。
「あっ……あぁ……すごぃ……っ」
思考が麻痺し何も考えられなくなるくらい没頭していく。
尊さんの荒々しい息遣いと律動が加速するたび、脳裏で火花が散るようだった。
「っく……締めすぎだ」
苦し気な声と共にペースが一層速くなる。
パンパンという乾いた音とともに結合部からはグチュグチュと卑猥な水音が鳴り響いた。
「あっ……ぁあっ!イっ……くっ……!」
絶頂を迎えた瞬間、全身を震わせながらシーツを掴む。
射精した精液が互いの腹部を汚す感触があった。
同時に尊さんも達したようで、体内へ熱い奔流が注がれた。
「ん……ぅ……」
快楽の余韻に浸りながら脱力した身体で見上げると、尊さんの表情にも余裕がないようだった。
汗で濡れた前髪を掻き上げる仕草すら色気に溢れている。
「……今日のお前、エロすぎだろ」
呆れ半分、嬉しさ半分といった声音に胸がキュンとした。
「……尊さんこそ…激しすぎです…っ」
軽口を叩くと尊さんはフッと笑みを浮かべる。
「……こんなに可愛い恋人を目の前にして平常心でいられる訳がないだろ」
「かっ……!?」
真剣な眼差しでさらりと言われて顔が一気に赤くなった。
「それに……」と言いかけた尊さんが俺の腰を引き寄せる。
まだ硬度を保ったままのものが奥へ突き込まれた。
「ひゃあっ!?」
突然の刺激に悲鳴にも似た声が上がる。
「一度で終われるわけ無いだろ」
低い宣言と共により深く繋がる感覚に息を呑む。
「んぁっ!待っ……っ!」
抗議する間もなく新たな波が襲ってくる。
尊さんの動きに合わせて甘い声が止まらない。
「……恋、好きだ」
耳元で囁かれながら与えられる激しい抽挿。言葉と行為が心と身体の両方を揺さぶる。
「あぁ……っ!俺も……好きぃ……っ!」
意識が飛びそうになるほどの快感の中で必死に想いを伝えた。
そうこうしていれば、いつの間にか先程までの不安もネガティブも消えていて
代わりに訪れたのは幸福感と身体的な快楽だった。
「もぅ……無理……っ」
朦朧とする意識の中で何度目かも分からない解放を迎えると、やっと尊さんの動きが止まった。
「ふ……っ…はぁ……はぁ……っ、たける、さ…」
荒い息を整え、尊さんと抱き合ってベッドに横たわる。
汗で湿った肌が密着している箇所から伝わる温もりが心地よく感じられた。
「……大丈夫か?」
尊さんの優しい問いかけに、小さく頷くしかない。
あまりに濃密な時間で全身の力が抜けてしまったようだ。
「ん…はい……俺、今すごく幸せです……」
正直な気持ちを口にすると、尊さんはクスッと笑って大きな手で俺の頭を撫でてくれた。
「……不安は消えたみたいだな」
「……はい…尊さんが傍に居てくれるだけで…消えちゃいました」
俺は尊さんの腕にそっと手を重ねた。
「…ありがとうございます」
そう呟くと、疲れ切った体が急激に眠気を訴え始める。
まぶたが自然に下りていきながら、最後に見たのは
慈しむように微笑む尊さんの表情だった────。
あまりにも幸せで、幸せすぎて
このときの俺は知らなかった
更なる驚異が自分に迫っているということを。
コメント
1件
大好きです(*^ω^*)