「…………配信、終わり…」
配信を切った瞬間、近くにあったベッドに飛び込む。ふああ、とあくびをしてパソコンの前に立ち配信でしたゲームを切る。
配信者と言うのは、よく夜配信をするのだが俺は深夜にすることも多い。
そして、最近生活リズムがだんだん悪くなってきている。まあ配信者ならば普通なのかな?とも思うが…最近は飯も食わずに寝ることも多い。
「さすがに、生活リズムやばいか…?」
直したほうがいいと思う。だけど、こんなので疲れてたら配信なんてやっていけない、それが配信者なのだ。
ベッドに寝っ転がっていると寝てしまいそうなので無理やりカラダを起き上がらせ、テーブルに置いてあったコップに入っている水をごくりと喉をならして飲んだあとに、またベッドに横たわる。
____♪
寝ようかな…と思っていると、LINEの通知。こんな夜遅くに誰だろう?LINEを開くと、らっだぁからのメッセージだったことがわかった。
[今度ぺいんとの家に車で行くんだけど、一緒に行こう!]
…あー、らっだぁ最近車乗ってるもんな。ドライブ?運転?にハマっているのかわからないが…。
てかぺんさんの家って愛知だよな、めちゃくちゃ遠いけど。
[今度っていつ?]
[え、じゃあいつ予定空いてる?]
[いつでもいいけど]
[じゃあ明日で。]
[いいけど………………………………………]
[嫌じゃんw]
「…ふは」
面白くて少し笑みをこぼしながら、LINEを返していく。
[じゃあ、らっだぁ俺の家に迎えにきて。9時]
[早すぎない?]
[お前が誘ったんだろ]
[わかった…………]
じゃあ、明日は7時くらいに起きようか。だけど今は3時。4時間は寝れるし、運転してくれるからその時に寝ればいい。
[じゃあ、また明日。おやすみ]
[おやすみ~~^ら^]
さてと、もう眠気がえぐくて今にも寝そうだから寝よう。眼鏡を外してそこらへんのテーブルに起き、倒れるように眠る。
ピンポン、ピンポンピンポンピンポン
「うん…、ぅるさ… 」
ピンポンピンポンピンポンピンポン!
「ぐちつぼー!!」
なんか遠くから声が聞こえる…ピンポン鳴らしすぎだしまだ朝早いのに…まだ9時なのに誰だよ。
…9時?
「ぐちつぼ寝坊!早くしろー!!」
「らっだ……」
無理やりからだを起き上がらせて、玄関に向かって早歩きしてドアを開ける。
「もう9時過ぎてるんだけど…?もしかして今起きた?」
「……うん」
「髪の毛ぼっさぼさすぎるだろ!愛知で遠いから9時にしたのにさぁ」
「ごめん、ちょっとまってて…」
「家の中入っていー?」
「いいよ」
またもや早歩きで家の中に入り、急いで洗面所に向かって顔を洗う。朝御飯用のパンを取り出して口に入れる。むしゃむしゃと早く頬張って飲み物を喉を鳴らしながら飲む。
「ここまで5分ね~」
「ううぅ…待ってろ………」
荷物を準備したり髪をとかしたりしてもろもろまたもや5分。計10分で用意が完了した。早すぎるな俺。
「はい、終わった」
「おー、はやいね。車乗りな」
車に入ると冷房が効いていた。今日は少し暑めの気温だったからつけていたのかわからないが急いで車に乗る。
「すずし…、」
「眠そ~w 」
「何時に起きたんだよらっだぁ…」
「7時…30分くらいかな?」
「はええ…昨日配信してたっけ?」
「俺はしてなかったね。ぐちつぼしてたから寝坊したの?」
「うん…ごめんけど寝てもいい?」
「いーよ」
車の動いたときの振動を感じて、眠りにつこうとする。しかし、なかなか眠りにつけない。
「眠い………」
「寝ろよ」
「寝れないんだよ……………」
「安心して寝な」
「心配するわ」
ふはは、とらっだぁが笑って信号を止まる。まあ運転上手いし安心してもいいか…。
「…」
「寝たかぁ?」
「……」
「じゃあ、これから俺は地獄の休みなし運転っと」
「ぐちつぼ~、ぐちつぼ」
「んあ…?なにぃ、」
「着いたよ、ぺいんとのマンション」
「…………はやくね……?」
「いやいや、もう爆睡してたよ?もしかして生活リズム終わってる?」
「…うん、最近は終わってるね」
「やっぱかーwとりま行こうぜ」
正直あんま寝た感じはしないんだが、東京くら愛知なんてめっちゃ遠いし爆睡したんだろうな…。
車から降りて、らっだぁがとぅーんに電話し始めた。
「ぺいんと、今日お前んちぐちつぼと泊まるから。ホテルとかめんどいしさ?あと飯食いにいくから降りてこい」
「…ふぁあ……」
「はーい、走ってこい」
「らっだぁ!ぐちーつー!!」
「よーし、車乗れ」
「愛知まで来たのえぐいwもう2時過ぎてるけどこれ昼飯??」
「うん、そだよ」
「えぇ……w」
またまた車に乗る。らっだぁはもちろん運転席だ。俺は助手席に座ろうとしたがぺんさんに止められたから後ろに座る。
「んん……………」
「眠そうだねぐちーつ」
「生活リズム終わってるらしいぞ」
「ごめん、寝てもいい…、?」
「いいよー」
こてっ一瞬で眠りにつき、ぺいんとは静かに笑う。らっだぁも微笑んでいる。
「ぐちーつ、疲れてそうだね」
「な。てかどこで飯食う?」
「これってらっだぁの奢り?」
「そうだと言ったらどうする」
「焼き肉か寿司」
「お前なぁ…w 」
「…………、」
目が覚める。しかしまだ運転中で、らっだぁとぺんさんの話し声が聞こえる。
「……………」
俺が少し動くと、となりにいるぺんさんが俺が起きたことに気がつく。
「ぐちーつ、あと少しで着くよ~」
「ぅん……………、」
「あ、寿司になったから」
「ん………… 」
「らっだぁの奢りだよ」
「めっっっちゃ食べるわ!」
「うお元気になった…」
奢りならいっぱい食べれる。眠気がふっ飛んだ感じがする。
着く前にんん、と伸びをする。
「寿司着いた~~!!」
「奢り!奢り!」
「お前ら……??」
早速寿司屋に入り11番のテーブル席に座る。回転寿司なので早速寿司を取る。
「エビー♡」
「いいねぇ、俺もエビにしよ」
「じゃあおれも~」
何故か全員エビになったが、一口食べて3人とも「うまい!」とハモる。
その後も寿司を食べていき、皿の数がかなりの数になった。
「ぺいんと何皿?」
「30」
「バケモンじゃねぇか…ぐちつぼは?」
「25」
「お前もバケモンじゃねぇか…おれ10なのに…」
「俺、31w」
「あ゛??」
らっだぁがキレかけたが逃げるように会計に向かい、払ったあとにそそくさと車に乗り込む。それにしても食べた。
「もう4時…?そういえばぺんいとって今日配信する?」
「うん、10時から12時くらいまでするかなぁ…だけど2人いるもんね」
「じゃあ一緒にゲームする?」
「え、いいね!ぐちつぼはいい?」
「うーん…………いいよ」
「あ、だけどいいよ!ぐちーつは疲れてるだろうし!」
疲れてる…?疲れてはないはずなんだがな。そんな考えは心の中にしまっておき、配信はどうしようか悩む。
「今日は休んでもいい…?」
「いいよ!」
「ありがと」
そうこう話してるうちにぺんさんのマンションに着き、号室に入っていく。
「へー、結構まとまってるじゃん」
「俺のこと何だと思ってんだよ」
「とぅーん、風呂入っていい?」
「沸かしてないからシャワーでもいいならいいよー」
「ありがとー」
「あ、服ある?」
「あるある。持ってきた」
そう言って風呂場に向かい、シャワーを浴びる。少しゆったりしてから上がる。
「ぐちーつ、夜ご飯はUberでいい?」
「いいぜ」
「おれ唐揚げ弁当」
Uberを頼んでテレビを見ること15分、きっちりUberが来て美味しそうなご飯の匂いが漂ってくる。早く食べたい。
「いただきます」
「んまー!やっぱ唐揚げだよなぁ」
「うめえ!!」
またもや25分、雑談をしながらゆっくりと食べていってようやく食べ終わる。
お腹もいっぱいで、シャワーも浴びて、もう
幸せすぎる…!
「もう寝ていい?」
「太るよぐちつぼ」
「まあ、いいんじゃない?おやすみ」
「寝室あっちだよ~」
空いていた部屋の中に入りベッドにダイブする。配信もせずにこんなことするのは久しぶりな感じがする。
「…おやすみ」
一言呟いて、眠りについた。
「んぁ…………………………、」
光を感じて、目を開ける。そうするとカーテンの間から光が出ている。
「いま、は……8時か…………」
まだ早いなとも思うが、今日家に帰るから起きないとと思いスマホを持ちリビングに向かう。
「お、ぐちつぼおはよう」
「ぐちーつ早いね!」
「俺が最後じゃんか…早すぎ。配信してたんだよね?」
「うん」
「天才か??」
「天才です」
「らっだぁは違う」
何で?とらっだぁが放った言葉を無視して、帰る準備をする。
朝御飯はトースト。カリカリに焼けて美味しかった。
そして、マンションを出て車に乗る。
「とぅーん、じゃあな」
「ぺいんとまたねー」
「またネットで会おう!じゃーなー!!」
ぺんさんと手を振りあって車は前進する。またもや俺は爆睡してしまい、気づいたら家に着いていた。
「じゃ、またね」
「気を付けろよー、らっだぁ」
「ふはwわかってるよ」
そして家の中に入る。ただいまの時刻は3時。昼飯を軽く食べたあとにゲームをし、2時間ほどして風呂に入る。
そして夜飯も食べて、現在の時刻は9時。
「少し早いけど…」
X(旧Twitter)に配信開始とツイートし、配信をつける。
今日は雑談配信。いつもの用に雑談をしていく。
「でさ、とぅーんの家にらっだぁと泊まったの。めっちゃ早く寝たw」
リスコメ:いいね
リスコメ:泊まったんだ
リスコメ:ぐちさん最近疲れてるもんね
「ぐちさん最近疲れてるもんねって…それとぅーんとかにも言われた」
リスコメ:配信休む?
「……もしかしたら休むかもしんない………けど。だけどなぁ…」
「配信はやめないよ」
コメント
5件
ぐちつぼさんの 長編できますか?