久我「兄貴、カチコミ終わりました」
相良「…おう」
久我「…?」
粛清を終えて帰ってきたはいいものの、相良の異様なほど元気のない姿に久我は違和感を覚えた。
久我「何か、…あったんですか?」
相良「…お前には、話してもいいか」
相良はぽつりぽつりと話し始める。
…この間、半グレを粛清したことあったろ。そん時に俺が警棒振るったとき、半グレの一人が言ったんだ。
『知ってんぞ、お前らのこと。男同士で愛し合ったりして、気色悪ぃと思わねぇのかよ』
いつもはそんな雑魚の言うことなんざ無視してるんだが、その時は何か…体が固まっちまってよ。勿論、そいつはすぐ潰したが―。
相良「帰ってきてからも、そいつの言葉が忘れられなくて…怖かったんだ。久我も、心の底で同じ風に思ってんのかなって考えちまって…口に出してないだけなのかって…」
目に涙を浮かべて、相良は久我を見つめる。
相良「なぁ、久我…教えてくれよ。男同士が愛し合うのって、そんなに気色悪ぃことなのか?たとえ性別が同じでも、好きな奴と一緒にいたいって気持ちは、そんなにおかしいもんなのかよ?」
相良の目が悲しい色になっていく。
久我「…相良さん」
真剣な顔をして、久我は話し始めた。相良の頬を手で包み、優しく口付ける。
久我「俺の目を見てください。…俺が、そういう男に見えますか?あなたの思うような、『男同士の愛』を受け入れないような奴に」
見つめる目が、更に真剣になる。
久我「…確かに、男同士で一線を越えている辺り、俺たちは異常だと思われるかもしれない。けれど…、俺は男だろうと何だろうと、あなたという一人の人間を愛しているんです。…その気持ちを、他の誰かにどうこう言われる筋合いはない」
相良「!…」
久我「俺はあなたの気持ちを疑わないし、気色悪いとも思わない。あなたの想いは、決して蔑まれていいものじゃない。…俺が、誰にも文句は言わせない。…だからもう、泣かないで下さい。俺は、心の底からあなたが大好きですから」
相良「…久我…ありがとう。凄く嬉しい。…ところで」
付け加えるように言う。
相良「他の奴等はどうしたよ?聞かれてたりしたら恥ずかしいんだけど」
久我「それが、誰もいないんです。皆忙しいんですかね。」
相良「…それなら、誰にも聞かれてねぇな。良かった」
一条(…全部聞いてたよ。)
海瀬(にしても、ほんっと仲良いよなぁアイツら。いつまでたっても部屋入れねぇじゃねぇか。)
野島(久我の兄貴の一番舎弟は僕なんだけどなぁ…)
六車(虎徹よりも、俺は相良の方に驚いたよ。ただでさえプライドの高いアイツがあんな顔であんなこと言い出すなんて、絶対無かったからな。)
鷹橋(てか、俺等がいないとき二人は毎回あんなことしてるんすか?!ということは、事務所じゃないとこでは…)
五十嵐(鷹橋、その辺にしとけ。まぁ…皆で見守ってやればいいじゃねぇか)
久我「…あ」
相良「…おい、何が誰もいないだ。皆あそこにいるじゃねぇか。…てことは…」
組員((((((バレた…))))))
その後
一条「なぁ虎徹、『俺が誰にも文句は言わせない』だっけ?wwwwカッコいいこと言うじゃんwww」
久我「やめてくださいって兄貴!!!!!!恥ずかしいですよ!!!」
海瀬「おー相良。もうキスしねーのか?www」
相良「うっせぇんだよ海瀬!!!!!!!俺からやったわけじゃねぇだろ!!!!!!」
五十嵐「…やれやれ」
コメント
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フォロー失礼します🙇 泣いてる相良さんとても可愛かったです❤(ӦvӦ。)
ちょっと…そんな尊い現場があるなら私にも見させてくださ((((殴