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ぼのぼの
最初はグー !! ジャンケンぽんっ !!
「はー、掃除だるっ 」
「仕方ないやろ、ジャンケンで負けたんやから」
「はいはぁい、」
俺は親友のことが好き。そいつはロボロという男。そして今、俺とロボロはジャンケンに負けて、誰にも使われていない空き教室を掃除している。そう 俺は好きな人と2人きりだ。こんなチャンスは中々ない、この掃除の時間にこいつに告白しようか悩んでる最中だ。
掃除を開始する。この空き教室は長い間掃除されていないから、虫とかがよく出る、そのお陰様でこの空き教室を掃除したいという人は少なく、ジャンケンで決めることになったのだ。
机の引き出しの中から何か虫っぽいものが動くのが見えた。
カサっ
「 びゃぁあぁあ !! 」
「なんやシャオロン!! 」
「 g 、ごきぶりっ!! 」
「はぁ、なんやゴキブリか……」
はーーと深い溜息をつきながら俺のところまで来てくれる。俺は情けなくも腰を抜かして立てなくなっていた。だってしょうがないやん怖いもん!!!
ばんッ
「… は、?お、おま 、きっしょ」
こいつ素手でゴキブリ捕まえやがった。
そしてニヤッと効果音が出るような笑顔で俺にゴキブリを近づけた。
「うぇーいww」
「ちょっ、きもいきもいきもい、お前ほんまやめろ ひっ、近づけんなクソチビカス野郎!! 」
まあそんなこんなで、バカ言い合ったり、雑談したり、ロボロの身長の話をしたり、身内の話をしながら掃除をやっていたら人の声で溢れていた学校も静かになり、汚かったはずの空き教室も段々とキレイになってきて、最終下校時刻も過ぎ、空も暗くなった。そんな時、暗い廊下から明るい懐中電灯の光が見える。
「やべっ、もうこんな時間、?」
がたっ、
ロボロが急に俺を押し倒し、床ドンみたいな体制になった。
「っ、なんだよロボロ!! 」
ロボロは少し頬が赤くなった俺の唇に人差し指を当て、小声で答える。
「しーっ、見回り来た。」
「ぁ、… 」
この体制だからか、先生にバレないかと緊張してるからか、とても心臓がどくどくする。
「でも俺この体制ややわ、」
「ww俺も。」
ロボロが静かに笑った。そして、廊下から足音が聞こえた。その足音は教室の前を過ぎて行く、どうやらバレなかったようだ。俺はふぅーっと息を吐き、立ち上がる。
「いったな、もうそろそろ帰るか?」
「せやね。」
俺たちは使った掃除道具を元の場所に戻し、リュックを背負い、学校を出た。外はもう真っ暗で月も見えないほどだった。そんな暗い夜道をロボロと二人肩を並べて歩く。今だ今なら周りに誰もいない、告白のチャンスだ。勇気を出し、口を開く。
「 なぁロボ… 」
「 シャオロ、 」
話が被る、はずい恥ずい、恥ずすぎる〜、勇気が無くなってきたぁぁ、…
「っ!! ごめ、ぁロボロ先言ってええでっ !!」
目の中がまるでグルグルしてるように、目が回る、顔が熱くなる。ロボロは俺の顔を見て言う
「あ、えと、 ……その、お俺お前のこと好きやねんっ、俺と付き合おうや」
「は、ぇ…?」
俺は足が止まり、頭から湯気が出るほど顔が真っ赤になっていると思う。俺の前で歩いてたロボロは笑いながら俺に言う。
「っ、はは キモいよな男の子と好きなんて…、やっぱ今の忘れてくれへん?」
ロボロは、少し困った顔で笑った。俺は、やっと正気に戻る。
「キモくなんかない、」
「え」
「俺もロボロの事が好きっ」
「え、ええ、えどういうこと、や」
「っ、だからおっけーってことっ!!」
ロボロも足が止まり、ロボロの目から涙が出てきた。
「もー、何泣いてんねん」
「、いや、本当に幸せやなぁって グズっ」
「、俺も幸せ」
俺は泣いているロボロを泣き止ませようと、必死に涙を拭く。
「ちょっ、痛いわ……」
「ww」
そんな他愛のない話をしながら2人で帰った。