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sideヘラ王女
私の虜にならぬ男など居なかった。
引き締まりながはも、グラマラスな体型と、エキゾチックな美貌で、マラライカの男共を虜にしてきた。
そして、シャルルダルク様との会食が設けられる事になり、私はこの美しき王子を落とすと心に決めていた。
会食にて現れたのは、金の髪にミッドナイトブルーの瞳の彫刻のごとき美しい青年だった。
これよ!
これ!
私が求めていたのは、シャルルダルク様のような方なのだ!
私は確信した。
このスタイルと美貌で、落としてくれるわ!
そして、会食後、メイス国の案内をして欲しいと頼み、途中で気分が悪くなった、とホテルに連れ込んだ。
私はすぐにドレスを脱いでシャルルダルク様に抱きついた。
しかし、シャルルダルク様は私の裸に目もくれず、私をホテルに置いて出て行った。
私はそんな屈辱を味わったのは、生まれて初めてだった。
私の恋の炎は燃え上がった。
そう、恋だ。
これは、間違いなく恋なのだ。
私は父上に頼み、シャルルダルク様との婚約を進めようとした。
そして、シャルルダルク様から文があり、3日後に食事をする事になった。
今度こそ、落としてみせる。
私は燃え盛る焚き木のように熱くなっていた。
sideシャルルダルク
困ったものよ…
ヘラ王女であれば、男には困っておるまい?
なのに、なぜ俺に執着するのか…
分からぬ…
しかし、とにかく礼儀を持って断らなければならなかった。
俺は、かなり気が重かったが、食事するホテルのレストランへ向かった。
「ヘラ王女、政務がありましたゆえお待たせしました。」
ヘラ王女は、真っ赤な胸の空いたドレスをきて席に着いていた。
「いいえ、私も今来たところですの。」
「そうですか…」
俺は椅子に座る。
「それで、婚約のお返事をくださるのかしら?」
「はい…
あなたは美しく大変魅力的だと思います。
これは、世辞ではなく、本当に。
だが、婚約する訳にはいきませぬ。」
「…何故ですか!?
私がお嫌いなの!?」
「いいえ、そうではありません。
俺には愛も告げられないままに、一途に愛してる女子がおります。
恥ずかしながら、初恋なのです。
他の女性には、正直興味が持てませぬ。
ヘラ王女、どうかあなただけを見てくれる素敵な男性を見つけ、末長くお幸せにお暮らしください。
あなたの幸せを心から願っています。」
俺は言った。
「諦めない、と言ったら?」
「それは勝手ですが、傷つくのはあなたですよ。
もしも、俺の愛する人に害が及ぶならば、その時は俺は容赦せぬでしょう。
諦めて下さい。」
俺ははっきりとそう言い、席を立った。