俺は今コネシマの家へ向かっていた
理由は進路についての保護者との相談である
俺はコネ宅につくとチャイムを鳴らした
コネ母 はーい
猿山 あぁどうも初めまして
コネ母 はい
猿山 教師の猿山です
猿山 今日は息子さんの進路についてのご相談の件でお伺いしました
コネ母 はいではお上がりになってください
猿山 失礼します
俺はコネ宅に上がり案内されるままにリビングへ通された
コネ母 では少し待っていてください
猿山 はいわかりました
リビングから出て行ったコネ母
コネシマ 猿!
声をかけられ俺は振り返る
そこにはコネシマの姿があった
猿山 おい?先生をつけろ先生を
コネシマ まぁええやないかw
コネシマ それよりここの問題わからへんから教えてくれん?
猿山 あぁいいけど……
俺はコネシマの宿題を見た
数分後…
猿山 だからここはこうなる
コネシマ はぇー
猿山 わかったか?
コネシマ おん!多分!!
猿山 自信満々に多分ってww
猿山 まぁ今のお前の実力を見る限りじゃ次のテストは楽勝そうだけどな
コネシマ そうなんか!?
猿山 まぁ……でもちゃんと復習はしろよー?
コネシマ わかっとるわかっとるってw
ガチャリ
リビングのドアが開きコネ母が入ってくる
コネ母 猿山先生こちらへ
俺はコネ母に呼ばれたのでコネシマに勉強するよう言ってコネ母についていく
たどり着いた場所はコネ母の私室だった
コネ母 こちらにお掛けになってください
猿山 お気遣いありがとうございます
俺はそれから数十分後コネ母と進路についての相談を終わらした
玄関まで送ってもらい俺はコネ宅を後にした
学校に戻る道すがら忘れ物をした事に気がついた
猿山 忘れた……最悪だぁもう………
俺は気が重かったがコネ宅に戻った
ピーンポーン
チャイムを押ししばらく待つ
出てこないな…
ピーンポーン
もう一度押してみた
やはり出てこない
俺はドアノブに手をかけた
ドアはゆっくりと開いた
俺は失礼しますと言って家に上がった
その瞬間だった
怒鳴りつけるような叫び声と啜り泣く声が二つ同時に聞こえてきた
俺はなにかあったのではないかと思い走って声のする方へ向かった
ドアを開きリビングに入るとそこには泣いているコネシマと顔を真っ赤にして怒っているコネ母がいた
次の瞬間コネ母は手を振り上げた
コネシマは受け身をとるようにうずくまった
俺は一歩前に出てコネ母の手首を掴んだ
コネ母は振り返り俺を見た
コネ母 あら……先生…?どうしました?
急な態度の変えように違和感を覚え俺は言う
猿山 何をしようとしていたんですか
コネ母 なにをって……勉強を教えていたのよ
コネ母 ねぇ?そうでしょう?
コネシマがビクッと肩を震わせ頷く
俺はコネ母を離してコネシマに近づく
コネシマの前でしゃがみコネシマにだけ聞こえるように呟く
猿山 本当なのか?
コネシマは小さく首を振った
そして俺を見て言う
コネシマ 猿…助けて……
顔は涙でぐちゃぐちゃだった
俺はハンカチを渡しコネ母に向き合う
猿山 本当に勉強を教えていたんですか
コネ母 ええそうと言っているでしょう?
猿山 そうですか
俺は振り返りコネシマを見て言う
猿山 コネシマ立てるか?
コネシマは頷いた
猿山 じゃあついてこい
コネシマは驚いた様子で俺を見た
コネ母 何を言っているんですか!?
コネ母 私の子供よ!?!?
猿山 児童虐待をする親元に子供は置いておけません
猿山 以前から気になっていたんですよ
猿山 コネシマがどうして学校でいつも居残りをしているのか
猿山 こういうことだったんですね
コネシマが俺の背後へ回ってくる
コネ母はツカツカと歩いてきてコネシマを掴もうとする俺はその手を止めた
コネ母 あなたね!警察に訴えるわよ!?
猿山 俺は教師としてあるべき行動をとっているだけです
猿山 別に訴えられる筋合いはありません
俺はコネ母の手を振り払うとコネシマと玄関まで走った
コネ母 待ちなさいっ!!
玄関をでると俺はコネシマをお姫様だっこをして抱えると走り出した
コネシマ さるっ!?ズビッ…
猿山 しっかり捕まってろよ?
コネシマ あったりまえやろっ!グスンッ
しばらく走り俺はコネ母を振り切った
猿山 もう来てなさそうだな
猿山 じゃあおろすぞ
俺はコネシマを腕からゆっくり地面へ下ろした
コネシマ ありがとな!猿!
猿山 …別にいいよ
猿山 大人として…教師として当然のことをしただけだ
猿山 まぁこれからお前は施設暮らしになるだろうけどな
コネシマ え?
猿山 ん?
コネシマ 猿と住むんじゃないの…?
猿山 え?まぁ……虐待児童だったから施設で安全確保されないといけないしな
コネシマ ……
猿山 だからこれから近くの施設行くけど歩けそうか?
コネシマ あぁ…歩けるで
猿山 じゃあおいで
俺はそう言ってコネシマと手を繋いだ
自分から手を差し出すのはこの歳だとちょっと恥ずかったが
まぁコネシマが握ってくれたからよかった
近くの施設
施設内では……
事情を話し受け入れてもらえることになった
猿山 よかったなコネシマ
ぎゅっ……
俺はコネシマに抱きつかれている
猿山 コネシマ…?
コネシマ いやや!
施設の人 …
コネシマ こんなとこいやや!!猿ん家で住む!
猿山 おいっ…お前……てか俺の家狭いから
コネシマ いやや!猿と一緒がいい!
施設の人 困りましたねぇ……
猿山 あはは…すいません………
コネシマ なんで…
コネシマ だってここだってあの人が来るかもしれへんやろ?
コネシマ 怖いんや……また………
コネシマ …っ………
猿山 ……
猿山 …はぁ……
猿山 わかったよ
施設の人 本当にいいんですか…?
猿山 本人がいいって言ってますからねぇ
コネシマ 猿以外はいや!
猿山 わがままだなぁ…
コネシマ ええやろ!べつに……
猿山 まぁお前らしいなw
コネシマ そうやろ?
施設の人 では我々はお預かりいただく方針ではなく猿山様の養子……ということになりますね
猿山 …はい
猿山 わかりました
コネシマ よっしゃぁ!
猿山 なにがよっしゃぁ!だこれから大変なんだぞ?
コネシマ 別にええやろ!
猿山 お前なぁ……
全く子供ってのは………
俺は本当に子供が好きだなw
お人好しすぎるんだよな
まぁコネシマが喜んでるようならいいか
俺とコネシマは俺の家に向かった
鍵を開けコネシマを中に入れる
コネシマ わぁー……てかどこが狭い!?
猿山 家具がないから広く見えるだけかもな
俺はハンガーに上ジャージを掛ける
コネシマ てか俺服ないわ
猿山 あー…それは俺のお古使えば数日はなんとかなるだろ
コネシマ えぇー?猿の加齢臭するからやだーw
猿山 おい?^^
猿山 だれが加齢臭するって?^^
猿山 ん?なんか言い残すことはあるか?^^
コネシマ 嘘やってw嘘ww
猿山 あぁ…そうだよね?
猿山 てか俺風呂入ってくるわ
コネシマ えー?
猿山 走ったから汗かいたんだよ
猿山 玄関の鍵閉めとくけどチャイムとか鳴っても反応すんなよー
俺は風呂へ向かった
コネシマ 猿!
呼び止められたので振り返るとコネシマが笑って言った
コネシマ ありがとな!
猿山 別にいいってw
俺は服を脱ぎ風呂に入った
髪と体全身を洗い湯船に浸かっていたら……
ガラガラガラ
急に風呂のドアが開いたと思ったらコネシマが入ってきた
猿山 っ!?
コネシマ 俺も入る〜
猿山 お前……
コネシマ ねー猿ー?
猿山 …ん?
コネシマ 洗って〜?
猿山 は…… ?って言っても無駄か
猿山 じゃあ仕方ないな
俺は湯船から上がりコネシマの髪と体を洗った
猿山 これでいい?
コネシマ おん!
俺は湯船に浸かりリラックスを始めようとした瞬間コネシマが湯船に入ってきた
俺の腹あたりにちょこんと座った
コネシマ なぁ猿?
猿山 なんだぁー?
コネシマ 俺もうこのままずっと猿と過ごしたい
猿山 …
猿山 なんで…だ?
コネシマ 俺の父親は博打で金を使って酒で暴れる暴力クソジジイだった
コネシマ 母親は息子という重りである俺を殺したかった
コネシマ でも猿は違った
コネシマ こんな俺でもだだをこねても怒らずにいてくれた
コネシマ 猿……本当に!本当にっ!ありがとな!!
その言葉を耳にした瞬間俺は悲しくなった
両親に捨てられたコネシマを見て一瞬だけ…昔の自分と重なってような気がして俺は心が痛くなった
子供は無知で何も知らないでも親に好かれたいと本能的に思ってしまう
だから親がすることを当然の如く受け入れようとする
親も親で受け入れない子供は反抗的なものとしてしか見なくなり関心がなくなる
でも子供だって人間だ
人形じゃない
親の言いなりになって道具にされるものじゃない
コネシマは今までずっとまわりに助けを求めなかった
それが当然だと思っていたからだ
でも俺があれを止め「悪だ」と言い放った瞬間コネシマは泣いていた
きっと自分の思いを理解してくれる大人が現れてくれたから、自分を救ってくれると思ったから
様々な理由はあるだろうが今コネシマは俺のことを親同然だと無意識に思っているのだろう
子供は素直すぎる
俺はコネシマを抱きしめた
コネシマ 猿…?どうしたんや?
猿山 今まで辛かったな
猿山 もういいよ
猿山 ”本当に今までよく頑張ったね“
俺が子供の時一番親に言われたかった言葉
「今までよく頑張ったね」
自分を肯定してくれ認めてくれるこの言葉は俺が今でも言われたい言葉でもある
子供は多くを望まない
貪欲で大人との空気を読み距離感を図る
これは子供が無意識にやっている習慣だ
コネシマはきっと子供の中でも自己主張が控えめな方だったのだろう
いつも無理して笑っているのを俺は知ってるよ
だから今だけでも
こんな俺だけど
猿山 コネシマ……もっと俺を頼っていい
猿山 お前はまだ子供なんだ
猿山 無理をするな
猿山 子供が無理をして”また“消えるのはもう見たくないんだ……
コネシマ さ………る………………っ
コネシマ さる…っっ!
その時コネシマが初めて俺に心を開いた瞬間だった
その日は結局一緒に風呂を出てご飯を食べて就寝した
ベットが一つしかないからコネシマに譲ったんだがコネシマが一緒に寝たいといい出したので一緒に寝た
でも一つ後悔していることがある
コネシマは寝相が悪すぎる、俺は正直一睡もできてない
だから頭も回らないしマジで眠い
猿山 ふぁぁぁ…
あくびをしながらキッチンで朝食の準備を始める
この作品も前作同様2年前の遺産です…
この頃は迷走して迷走して瓦解してたので文章が気持ち悪いくらい汚いですね。
そしてなにより理解し難い、表現が下手、まとまってない。
こうやって過去の作品を見ていると成長したなと実感できますね。(きっと成長してるはず……)
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