伊吹丸に対して圧倒的な力を見せつけたトランプは、神の力を得た自分の勝利を確信していた。伊吹丸が倒れるのを見て、トランプは息を切らしながらも、乱暴な言葉で叫んだ。
「おい、伊吹丸!これで終わりだと思ったか?お前のクソみたいな異能も、神には勝てねぇんだよ!」
血を流しながらも地面に膝をつく伊吹丸を見下ろし、トランプは喜びを隠せなかった。だが、伊吹丸は静かに微笑んでいた。
「終わりだと…?トランプ、お前はまだ何もわかっていない…」
その言葉にトランプは不安を感じたが、すぐにそれを振り払うかのように笑い飛ばした。
「ははっ!ほざいてやがる!もう立ち上がる力も残っちゃいねぇだろ!」
だが、伊吹丸の瞳はどこか鋭く光っていた。彼はゆっくりと立ち上がり、その場に漂う緊張感が一気に高まる。
「俺は、お前が神の力を手に入れることも予測していた。だからこそ、秘策を用意していたんだ。」
突然、伊吹丸の手に現れたのは、黒い輝きを放つ不気味な剣だった。それは異様なまでに闇の力を宿しているように見えた。
「これが…反転の剣だ。お前の神の力さえ、逆転させることができる。」
トランプの表情が一瞬にして曇る。
「反転…だと?」
伊吹丸は剣を掲げ、その力が周囲に広がっていく。周囲の空気が揺れ、天すらも歪むかのような異様な光景が広がっていった。
「神も、異能も、俺の前では等しく無に帰す。これが俺の最後の秘策だ。」
運命の逆転
トランプは剣を構え、全力で伊吹丸に向かって突進する。
「そんなバカなことがあるわけねぇ!俺が神の力を得て、てめぇごときに負けるわけねぇんだ!」
だが、トランプの神の力が剣に吸い込まれていくように見えた。彼の攻撃は徐々に弱まり、ついには完全に無力化された。
「何だ…これは…?」
伊吹丸は冷たく笑いながら、反転の剣を振りかざした。
「これで終わりだ、トランプ。」
そして、黒い剣がトランプに向かって振り下ろされた。