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ちーーず
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瑠衣くん
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『笑っている君が、一番心配だった。』
「少しずつ」
数日後
昼休み
6人はいつものように集まっていた。
けちゃ「ねぇねぇ!今日の放課後どうする?」
ぷりっつ「今日は寄り道せんで帰ろうや。」
まぜ太「珍しいな。」
ぷりっつ「昨日遊びすぎたからな!」
あっと「確かに。」
ちぐさ「じゃあ今日はまっすぐ帰ろう!」
あっきぃ「うん。」
いつもと変わらない。
笑って、話して。
何気ない時間。
授業中
先生が黒板に問題を書く。
ちぐさはノートを開く。
でも――
ペンが止まった。
ちぐさ(……いつか話す。)
数日前、自分で言った言葉。
あっきぃは「分かってる」と言ってくれた。
急かさなかった。
それが嬉しかった。
けれど。
ちぐさ(……何から話せばいいんだろ。)
過去のことを思い出そうとすると。
胸が少し苦しくなる。
ちぐさは小さく息を吐いた。
放課後
6人で教室に残っていた。
けちゃ「宿題終わったー!」
ぷりっつ「早っ!」
まぜ太「絶対適当にやっただろ。」
けちゃ「ちゃんとやったもん!」
あっと「見せて。」
けちゃ「えっ。」
あっと「……。」
けちゃ「……ちょっとだけ間違えた。」
ぷりっつ「やっぱりw」
みんなで笑う。
ちぐさも笑う。
でも。
その笑顔が少しだけ止まる。
ちぐさ「……ねぇ。」
あっきぃ「ん?」
ちぐさ「みんなってさ。」
5人がちぐさを見る。
ちぐさ「友達に言われて、ずっと覚えてる言葉ってある?」
ぷりっつ「急やな。」
ちぐさ「なんとなく!」
まぜ太「……ある。」
ちぐさ「どんなの?」
まぜ太「秘密。」
ちぐさ「えー!」
けちゃ「僕はいっぱいあるよ!」
ちぐさ「例えば?」
けちゃ「『けちゃはけちゃらしくていい』とか!」
ちぐさ「……。」
ちぐさが少し笑う。
ちぐさ「いい言葉だね。」
けちゃ「でしょ!」
あっと「俺も、忘れられない言葉はあるかな。」
ぷりっつ「俺もあるで。」
あっきぃ「俺も。」
ちぐさはみんなを見る。
ちぐさ「……そっか。」
帰り道
ちぐさは一人だけ少し後ろを歩いていた。
ちぐさ(俺にもある。)
忘れられない言葉。
あの日言われた――
『重い。』
その言葉が。
今でも胸の奥に残っている。
ちぐさはぎゅっと手を握る。
ちぐさ(……でも。)
前を見る。
5人がいる。
ちぐさ(この人たちには。)
ちぐさ(ちゃんと話したい。)
まだ怖い。
まだ全部は無理。
だけど――
少しずつ。
けちゃ「ちぐー!」
ちぐさ「ん?」
けちゃ「早くー!」
ちぐさ「今行く!」
ちぐさは走ってみんなのところへ向かう。
そして。
5人の隣に並ぶ。
ちぐさ「……ねぇ。」
あっきぃ「ん?」
ちぐさ「いつか話すって言ったの、覚えてる?」
あっきぃ「もちろん。」
ちぐさ「……そっか。」
少しだけ笑う。
ちぐさ「じゃあ、忘れないでね。」
あっきぃ「忘れないよ。」
ちぐさは安心したように前を向く。
その横顔には――
ほんの少しだけ。
「話してみたい」という気持ちが生まれていた。
――第27話・終わり。
コメント
2件
ちぐさくんの「話したい」という気持ちが、少しずつ形になり始めた回でしたね。「覚えてる言葉」の話題でみんながそれぞれの言葉を話す中、ちぐさくんだけがまだ「重い」という言葉を口にできないもどかしさ…でも「忘れないでね」ってあっきぃくんに伝えたシーン、じんわりしました。急かさずに待ってくれる人がいるって、本当に大きいんだろうな。一歩踏み出そうとするちぐさくんの背中を、静かに応援したくなるエピソードでした🌷