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それでは、
どうぞっ。
ーーー
それから、私と綺羅は一緒に過ごすようになった。
私以外には見えない彼女。
他の人から見れば、私は独り言を言っているようにしか見えないだろう。
だけど、そんなことはどうでもよかった。
どうせ元から引き篭もって星ばかり見る日々。綺羅という彩りが、私にとって“星“そのものだったんだ。
💛『ねえ、美咲はどうして星が好きなの?』
ある日、綺羅がそんなことを聞いてきた。
私は、少しだけ久しぶりに幼少期のことを思い出してみる。
🧡「、…私、小さい頃に聞いたことがあったんだ。夜空に光る星は、全部、昔誰かが願ったものなんだって。」
ゆっくりと話しだす私に綺羅は興味深そうに目を輝かせると共に、不思議そうに首を傾げた。
💛『、願ったもの…?』
🧡「うん、誰かが強く願ったことが、星になって輝いている。だから、星を見ると安心するんだ。」
🧡「誰かの願いが、まだそこで生きているかのように思えるから。」
綺羅はただ、私の言葉を静かに聞いていた。
💛「それって、何だか素敵なお話だね。」
🧡「うん。でもね、もう一つ。こうも言われていたんだ。」
少しだけ俯いてそう語り出す。
もう一つの“星を紡ぐ魔女“と共に伝えられてきた『逸話』。
💛『……?』
🧡「“運命の星“に願ったものだけは、__決して叶わない。」
その言葉を聞いて、綺羅の表情が一瞬だけ曇ったように見えた。
💛『運命、の星…?』
🧡「うん、すごく強く願ったことは星になるけど、叶うことはないんだって。」
💛『……へえ。』
🧡「不思議だよね。」
私はまだ知らなかった。
その星こそが、綺羅だったということを。
・本当に長くなりました!!次でラストです!!!!
お楽しみに!!