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注意!太中だお太中だお太中だお太中だお太中だお太中だお太中だお太中だお太中だお
太中と書いてありますが、芥敦(?)要素もあるかもっす。地雷の人は回れ前後左右。
アイドルパロです。キャラ崩壊しかしてないです。オイラの性癖を入れました。なんでもありです。
誤字脱字しかありません多分。それでもいいよって方はどうぞ( ˆᴘˆ )
この現代、スマホは皆持ち歩くようになった。最近の娯楽はスマホゲームだの𝕏(Twitter)だのインターネット関係のものばかりだった。だがそれは今の娯楽ランキングで2位と3位のもの。1位と言えば誰もが知っているあのアイドルグループ─────『双黒』だ。
「次の予定は…4人クイズ配信だ」
理想を愛し、理想に愛された男と言っても可笑しくない、このグループのマネージャー──国木田が言う。国木田は几帳面で、誰よりも真面目だが裏にはしっかりメンバーの体調や予定などを考えてこのグループを動かしている男。そんな国木田だが、今回の提案に『双黒』のメンバー4人はあんぐりしていた。
理由はシンプルに「国木田マネージャーがそんな面白い企画を考えられるだなんて…」と。
「く、国木田くん…wこんな暑い夏だから…っw…っwww」
勿論一番最初に反応したのは、このグループで1番高身長であり、イケメンとルックスが神すぎるという──太宰治だった。
何故この男が一番最初に反応するとわかっていたのか、それはズバリ「1番お兄さん感あるが1番頭が壊れている奴」でもあるからだ。まぁ頭の回転の速さはこの男が1番だが、少々、否、かなりぶっ壊れキャラでもある。
「4人でクイズ配信…どこが可笑しいンだ?」
首をコテっと傾げたのはこのグループで1番低身長であり、可愛いすぎる&神対応をしてくれる事で有名な──中原中也だった。
そしてこの男、ガチめに太宰が笑っている理由がわかっていないのである。(そりゃそうだ)
「まぁまぁ、餅ついてぇ…」
何を言っているのだこの男、其奴はクールキャラであり、何時も涼しい表情をしているが、実は超絶にボケる──芥川龍之介だった。
頭の回転の速さは太宰に次ぐ2番目な癖にとてもボケるので4人offの時も1人だけ何を言っているのかサッパリな時がある。
「それは落ち着いてやないかーい」
おっとナイスツッコミー!と言いたくなるようなツッコミをしたのは元気キャラであり、何時も場を盛り上げているが、実は超絶にツッコむ──中島敦だった。
大体は芥川にツッコむ、それも古典的な。だがごく稀に高度すぎるツッコミをして周りを驚かせることがある。
「貴様らは何時も何時も…人の話を最後まで聞け!」
此処で忘れ去られたような国木田マネージャーが叫んだ。
「はいはい、全く国木田くんは…怒るとシワが増えるよ」
「どうせ嘘なんだろ。貴様の冗談には懲り懲りだ!」
「え、いや本当だけど」
「まぁいい。最初にも言った通り次の予定…企画は4人でクイズに挑むという内容の配信だ。企画は明後日、それまでは身体を休めろ。一応4人とも夏のイベントをぶっ通しでやっていたからな…」
そう、実はそうなのだ。この4人の会話を聞けば、一見何もしていない、売れていないアイドルグループのように見える。が、それは真逆なのだ。
アイドルグループ『双黒』は知らない人は珍しいと言われる程の有名なグループ。そんなんだから夏のアイドルイベントは毎回参加。そして!このグループの見どころが客をさらに引き寄せる。
このグループ、イチャイチャが激しいのだ。それはもう「彼奴らもう夫婦だろ」だの「裏では絶対仲良い」だの『双黒』を推している人は誰しもが1回は口にする。王道カプは「太宰治×中原中也」「芥川龍之介×中島敦」の「太中」「芥敦」だ。
太宰と中也は基本的に距離が近い。そしてファンサービスでは「もう私たち夫婦ですよ」と言わざるおえない対応をしてくる。例をあげるなら、中原が脚を怪我した時、普通はスタッフが運ぶが、太宰が「これは私のハニーだからね。誰にも触らせないよ」といい、お姫様抱っこ!お姫様抱っこ!をしたのだ。SNSはトレンド入りする程騒がれたとか。果たしてこれは素なのか演じているのか…。
芥川と中島は仲のいいカップルという感じがすごい。どういうことか、これもまた例をあげるなら、『芥川と中島の質問コーナー』の時、質問で「ホラー映画は好きですか?」という内容に対し、中島は「僕は苦手ですね…」と言った後、芥川が「敦はホラー映画を見る時、何時もやつがれの手を握る」とのこと。中島は「それは言うなよ!」と赤面。芥川は揶揄うように「可愛いからいいだろ」と。これまたSNSはトレンド入りしていた。此奴らもこれは素なのか演じているのか…。
と、こんな感じでイチャイチャが激しい。だがそれがいい。というように人気を集めている。圧倒的に女性ファンが多いが、男性もファンの方もちらほら。
話はだいぶ逸れたが、つまり人気なので明後日に備えろという話だった。そして中也は一人この現状に悩んでいた。
「どうっすか…」
俺は今、自分の家で深く悩んでいた。それは明後日の撮影、『4人クイズ配信』に出るか出ないかについてだ。勿論、基本的に出るのは当たり前だ。『双黒』は今もどんどん人気を高めていっている、だからこそ寧ろ出なくてはならないにのだ。だが、俺は出たくない。それは昨日の件だった。
昨日、俺は『双黒』のメンバーであり、相棒的な存在であり───恋人である太宰治と喧嘩した。「俺の体調管理が甘いだとか」俺からしたら全然そんなことはない、そう言い張ったら彼奴は「そう…忠告はしたから。君が倒れても知らないから」と、冷たく突き放さえた。それから話していない。明日は休みだから彼奴を誘いたかったけど、この状況で誘うのは…という感じだった。
(でも俺…悪くねぇし)
一人そう思う感情を共感してくれるものはなかった。
結局次の日は家でまったりして終わった。明日の為のメールを見ると、何時集合、用意するもの、その他…と国木田がご丁寧に書いていた。その下には敦からの「明日頑張りましょう!」というメールも添えて。
(まぁ、太宰なら大丈夫。企画の時くらいは普通だろう…)
断りにくかった俺はしっかり明日の企画に出ることにした。
今は午後の5時。6時に『双黒』の企画をやることが多いので、今は企画の細かい内容をきいている。因みにだが、6時にやる理由は芥川が「双黒…そうこく…そう59…はっ!5×9は45!45…456…そうだ6時に企画配信をやろう!」とマジで意味のわからない発想から6時に配信するようになった。たまたま丁度いい時間だからOKをもらった時はカオスだった。
そして企画の内容だが、国木田からの説明通り、俺たちが出されていくクイズに答えていくということ。チームに別れて答えていく。間違えたら床が開き、下に落ちるというゲーム。チーム分けは勿論太宰と俺、芥川と敦だった。
「足を引っ張ったらカップ麺32杯奢りな」
「いや32杯とか死ぬぞ」
相変わらず漫才のようにボケツッコミをやっている芥川と敦。
(いいな…)
俺は太宰がいる方向を振り返ると、太宰は一瞬だけこっちを向き、すぐにそっぽ向いてしまった。
(…やっぱり俺嫌われたな…)
胸がギュット苦しくなる。気のせいか頭も痛くなってきた気がする。何なら身体が熱いような…だが此処で倒れたら迷惑だ。せめてこの企画は乗り切らなくては。なんせ『双黒』は生配信。色んなファンが見ている中倒れたらやばい。それに、太宰に合わせなくてはならない。俺は顔を叩いてこの企画用の服を着た。
「夕方からこんにちは!いやこんばんはかな?1番挨拶に困る時間だよねぇ。双黒の太宰だよ〜」
「中原だ。今回の企画はなかなか面白そうだぜ」
「芥川だ。さっき珈琲をコーラと間違えて飲んでしまった」
「どこをどう見たら間違えるんだよ…あ、敦です!」
それぞれ軽い挨拶と雑談から始まる『双黒』配信。今回の雑談は芥川と敦がメイン、運がいい。今喋ったらなんか拙い気がする。身体が熱かったが、なんとかクーラーが効いた部屋により落ち着いてきた。此の儘乗り切らなくては。
「さ!芥川の珍エピソードも終わったことですし、今回の本題企画、4人クイズをやりましょう!」
そう言って敦は席を立ち、パチッと手を叩く。すると奥から”いかにも”って感じの装置が出てた。
「ルールは簡単だよ!私と中也、芥川くんと敦くんのペアにわかれてクイズに答える。選択肢は1〜4の中で、間違えたら床が開いて下に落ちる仕組みだよ!早速始めよう。さ、中也。負けたらお仕置きだからね?」後ろの壁にはこの配信の生コメントが映っていて、太宰の笑顔と台詞にコメ欄は盛り上がっていた。だが俺にはわかった。彼奴の笑顔は、明らかに演技の笑顔だった。
だが一々そんな事に構ってはいられず、俺は「勿論だ。足を引っ張っるなよ?ダーリン」としっかり応えた。
企画は順調に進んだ。最初はだんだん常識問題で、進んでいくにつれて難しくなっていくという感じだった。そして残り3問の時、
『問題です。国木田マネージャーの初恋相手は誰でしょう』
「いやいや、国木田マネージャーに初恋相手なんていたんですか?!」
「やつがれは3番のペリーだとおもう」
「絶対ないだろ。えー!でもペリーはないと思うし、1の国木田マネージャーっていう解答も違うし…よしっ、芥川。2のそんな相手いない。にしよう!」
「やつがれは3のぺり…」
「黙れ」
そして芥川達は2の床にたった。俺たちは4だが。
「え、いやお2人とも流石に4の眼鏡はないでしょw」
とか笑っていた敦。その台詞の2秒後に2の床が開いて彼奴ら落ちていったけどな。
ドボン!と音を立てて下にあったプールに落っこちて言った。
「だからやつがれは3だと言ったのに!」
「いやペリーじゃなかっただろ!」
文句を言いながらも手を繋いでプールから上がっていく芥川達にコメ欄は激しく盛り上がっていた。
「ふふ。芥川くん達は落ちちゃったね。私たちは最後まで残るよ?中也」
「あ、当たり前だ」
勿論今の太宰の笑顔も演技だった。正直、気にしちゃ駄目だとわかっていたが、無理だった。息はどんどん荒くなっていくし、頭は痛い。此処で彼奴の言っていたことに気がつく。「体調管理が甘い」ことに。それでもこの企画が終わればいい。俺はただそれだけを思って頑張る。
そしてラスト問題。
『問題です。太宰治の今の好きな相手は誰でしょうか』
息が止まる。俺と彼奴は恋人。だがつい最近喧嘩した事を少なくとも国木田マネージャーは知っていた。(現場をみていたから)だからこそ、問題文に”今”とつけたんじゃないかという不安。
選択肢は1、芥川。2、敦。3、中也。4、ペリー(どんだけペリー好きなんだよ) だった。思い返せば、彼奴、此処最近敦とよく喋っていた気がする。
(やべぇ…生配信中だっつぅのに…泣きそう)
いつからこんなに女々しくなったのだろうか。俺は痛い頭と荒い息を抑えながら恐るおそる2の床に歩いた。
「ちょっと中也?真逆の浮気かい?」
太宰の声が聞こえるが、浮気はそっちだろばーか。
「はっ、浮気は手前だろ」
最後に頑張ってつくった笑顔を見せる。
カウントダウンがすぎていき、0になった瞬間太宰は此方に走ってきた。結果は俺が立っていた床が開いた。其の儘ドボンと落ちていき、無力に水中へ飲み込まれていく。透明の壁だから、俺の表情や姿が丸見えだった。視界がボヤけてよく見えなかったが、どうでもよかった。
が、次の瞬間口にふにっと何かが当たる感覚がした。それは紛れもなく太宰の口だった。
その後太宰に抱えられ、引き上げられた。そこからはよく覚えていない。
目が覚めると、ジャージ姿でベットに寝転んでいた。
「あ、中也…」
隣から声がした。それは俺の恋人の太宰だった。
「だざ…」
「中也。止めなくてごめん。気づいていたのに冷たい態度とっちゃって」
太宰は俯きながら謝っていた。
「別に…俺はその事はもう気にしてねぇ…」
「私、今もずっと中也のことが好きだから。信じて。敦くんはメンバーとしては好きだけど、心を埋めてくれるのは中也だけだよ」
「…本当か?信じていいのか?」
「勿論。その証拠に、皆に私たちが夫婦なのバレたから」
「夫婦って…!っては?バレたって…」
太宰は俺に今日の配信の画面を見せてきた。
そこには水中で接吻をした後、プールから上がって太宰が此方に向かって言っていた。
「私の奥さんには、敦くんと答えたお仕置が必要なようだねぇ…」
「手前!今すぐ誤解を解け!」
「え〜?でも私たち夫婦だし…なんか『双黒』のフォロワー422万人増えたし…。…てか中也、敦くんの方を選んでめっちゃ傷ついたんだけど?私の奥さんは本当に無自覚なんだから…お仕置しなきゃ…ね♪」
「ちょ、待て太宰!悪かった!悪かったから!──────────ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
そしてこの配信は色んなところで切り抜きされ、『双黒』のフォローは増え続け、仕事も今の倍くるようになったとか。
「やっぱ先輩達って最強だよな」
「それな」