道枝side
長尾が、いなくなった…?
大「落ち着いた?」
駿「…はい」
大「昨日から家に帰ってこぉへんって。事務所にはおらんし、電話もメールもつながらんくてっ」
駿「__そう、ですか」
大「道枝…聞いとらん?道枝なら、場所、わからん?」
長尾がいる場所といったら、ひとつだけ。
でも…。
俺がいって、なにかかわる?
また迷惑かけて、長尾をくるめるだけじゃないのか?
なら…
駿「長尾の好きに、させましょうよ」
大「は?」
大吾くん怒ってる…。
そりゃ俺だって探したい!
長尾のとこへいきたい!超心配やし!
でもっ!
駿「俺、長尾にとって、いらない存在なんです。だからもう、やめます」
大「じょうだん…よな?は?意味わからん」
駿「俺は、もういいんです。長尾のしたいように、させてあげましょう?」
大「ばかなん?お前」
駿「…じゃあ。また」
西畑side
長尾がいなくなったというと、みっちーは呼吸が荒くなった。そりゃ心配よな…
説明すると、みっちーは複雑な顔をした。
この反応は意外だった。
みっちーのことだから、いってきますっ!って言って走ってくと思ってた。
なのに、かえってきた返事は…
駿「長尾の好きに、させましょうよ」
だった。
オレはマジで意味がわからんかった。
自分は長尾にいらないとか、もうやめるとか。あんなの道枝じゃない。あいつは、長尾のこと誰よりも大事にしてて、いつも一緒にした。
今回だって、ほんまは探したいにきまってる。
なのに帰ろうとするから、さすがのオレもキレた。
道枝の腕をおもいきりつかんだ。にげられそうやったから。
大「っざけんなよ!」
駿「…っ」
大「ほんとはそんなこと思ってへんくせに!道枝は長尾のなにになりたいん?長尾に嫌われたからって自分も嫌うん?違うよな?嫌われたって、長尾のこと、大切にし続けるのが、道枝やん…」
駿「大吾くん痛いです、落ち着いてくだ」
大「誰が落ち着けるかっ!メンバーやろ?仲間やろ?友達なんやろっ!絶対失いたくない存在ちゃうん!」
駿「…前までは、です。ごめんなさい。もういきます」
なんやあれ…
大「…っ探してくる」
道枝、長尾のこと見捨てるんっ?
あーっ、長尾!どこおるんよ!
道枝side
大丈夫。大吾くんなら、みつけてくれる。
長尾はきっと、あそこにいる。あの、公園。
ふたりの、思い出の場所。
大吾くんは、あの公園のことをしらん。でも、きっと…
大「…っ探してくる」
大吾くんは、俺をにらみつけて、いった。長尾をさがしに。
駿「__長尾を、見つけて…」
きっと届いてへん。でも、ええんや。俺はもう、長尾に必要とされてへんのやから。
「道枝…駿佑さん?」
__見知らぬ、一人の女性がたっていた。
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