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菅原Side
腹に生温い感触があった。それが何かなんて、
見るまでもなくわかった。
服によって吸い取られるその液体はどんどん出てくる
やばい。そう思った矢先、目の前がぐるんと揺れる
グループ名 「 薔薇 」
(赤く黒い色をした薔薇が血の色にそっくりだから)
・BLACK(ブラック)
菅原孝支
小5のころにコンビニで絡まれて、思いっきし蹴り回しで頭蹴ったら、案外相手の反応が良く、楽しく思いハマった。
足技系が得意。
・RED(レッド)
夜久衛輔
中1のころに虐めにあっていた友達を助ける際に殴ってたらちょっと楽しくなってきてハマった。
スピード系が得意。
・BLUE(ブルー)
赤葦京治
小6のころに急にヤンキーに絡まれて、ブチギレて殴り倒してたら楽しくなってハマった。
手技が得意
中1(小6)の終わり頃に結成された薔薇。
中3(中2)の頃、宮城組が転校し、受験生ということもあるので解散した。
昨日から開催されている、梟谷学園での合宿。
前回と同じように、今回も何事なく終わるだろう。 皆がそう思っていた。
だが、俺、菅原孝支は練習が終えるに連れ、心配な事が一つだけあった。
それは、3日前に出来た腹部の傷口が開かないか。
だった。
何があったかというと、3日前、俺がBLACKであることが、なぜかとバレて、少し深く、カッターで腹部を刺されたのだ。
3年間何もやってい無かったから多少は鈍っていたが、退治はできた。
だが、3日前の話だ。いつ傷口が開いてもおかしくは無かった。
その心配が、フラグを立ててしまっていた。
15分の休憩時間、俺はやっくんと話していた。
そう、腹部の生温さに耐えながら。
さっきの試合で、傷口が開いたのだろう。
服に血が吸収されて行くのがわかる。このまま放っておくと、多分大量出血をし、貧血で倒れてしまう。
そうなる前になんとかしないと、とは思うが、どうにも出来ない。
頭もぼーっとし始め、あ、やばい。そう思った矢先、
目の前がぐるんと揺れ、倒れるように座り込む。
「スガくん!!」
大声でやっくんが俺の声を叫ぶと、皆がこちらに視線を向ける。
「スガ?!大丈夫か!?」
すぐ駆けつけてくれたのは大地だった。流石だな、と思うが、今はそれどころじゃない。
痛みも増してきて、耐えれそうには無かった。
消えそうな声でやっくんに
「から、ま…れて…、傷…ひらい、た…」
と伝えると、バッと立ち上がり、周りを見渡す。
お目当ての人物が見つかったのか、その方を向き、
「京治!!救急箱!」
と叫ぶ。
赤葦は急いで救急箱を取りに行く。
周りはポカンとして放心状態だった。
痛みに耐えながら、傷口を押さえながら、京治が戻ってくるのを待つ。
「衛輔さん!持ってきました!!」
そう言い、救急箱を持ってこちらに駆けつける
「ちょっとゴメンな、」
と言うと、やっくんは俺の服を捲り、器用に手当をする。
徐々に痛みも無くなっていき、出血も止まった。
「孝支さん。」
真剣な目で俺を見つめる京治。
嗚呼…話さなきゃ。
恐怖心と不安が俺を襲った。
END