テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
二人は、息を切らしながら
岩本のいる場所へと駆けつける。
💙「……いた」
💜「…え……?」
目に飛び込んできた光景に、
思わず足が止まる。
そこには――
岩本がいた。
顧問の肩を支えるように抱き、
その腕の中で、
顧問は子どものように泣き崩れていた。
💙「……」
💜「……」
張り詰めていた空気が、
少しずつほどけていく。
💙「……とりあえず」
💙「それ、こっちに」
岩本はゆっくりと頷き、
手にしていた刃物を静かに外す。
慎重に――
渡辺へと手渡した。
しっかりと受け取る。
💜「……大丈夫なのか?」
💛「うん……」
💛「話、聞いたら……」
💛「ちょっと、落ち着いてくれて」
力が抜けたように笑う。
💜「……まじかよ」
信じられない、という顔。
そのとき――
遠くから駆け寄る足音。
教師たちが到着し、
顧問はそのまま連れて行かれていった。
その場に残ったのは、三人だけ。
💛「……はあ」
その瞬間、
岩本はその場に座り込む。
次の瞬間――
💜「ひかる……っ!」
深澤が、
勢いよく抱きつく。
💜「もし……」
💜「刺されてたらって……」
震える声。
抑えていた感情が、
一気にあふれ出す。
💜「怖かった……っ」
初めて見る、深澤の涙。
💛「……」
胸が、ぎゅっと締めつけられる。
そっと、
背中に腕を回す。
優しく、包み込むように。
💛「……大丈夫だよ」
小さく、呟く。
──────────
少し離れた場所で、
その光景を見つめる渡辺。
💙「……」
何も言わない。
ただ――
無事で、よかった。
その思いだけは、強くあった。
夕焼けが、
三人をやわらかく包んでいた。
──────────────
岩本は職員室へ連れて行かれ、
そのときの状況を説明していた。
深澤と渡辺は、廊下で静かに岩本を待つ。
💜「やっぱ、ひかるってすごいな」
💙「うん」
💜「ああいう冷静さと優しさに惹かれたんだよな」
💙「俺も」
💙「でもさ……俺、勝ち目ないかも」
💜「え?」
💙「気づいてるだろ」
💙「俺を見る時と、深澤を見る時の、ひかるの目の違い」
💜「……」
💙「諦めるつもりはないけど、
ひかるの気持ちは尊重したい」
💜「お前も変わったな」
💙「褒めてんの?」
💜「もちろん」
💙「……」
💙「人は、恋すると変わるんだよ」
──────────────
ガラッ
職員室のドアが開く。
💛「おまたせ!」
💛「あー、緊張した……」
二人は岩本の肩に手を回す。
💛「うわ!」
💜「帰ろ」
💙「甘いもん、食ってく?」
💙「ひかる、頑張ったから」
💙「奢るよ」
💛「え!!!」
キラキラと目を輝かせる。
三人は並んで帰る。
いつものように——
つづく。
コメント
11件
なべさん、、!!😭 💛💙の2人がくっつくんだと、勝手に思ってました、 (バカ🙄、笑