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その後は何か一つ疑問に思ったことだけ質問した。その答えは拍子抜けするほど馬鹿らしいものだったことを覚えてる。
その後、空もオレンジ色になってきた頃のことだった
「あ、!というかさー!」
「はい?どうしました?」
「はるくんなんでうちに来たの?」
「えっと、今日休みで心配してたらちょうど帰り道に家を見つけたから、ですかね」
「え!?なんで急に私が休みだってことに気づいたの?」
「今日、春夢さんに用事があったので」
「用事?用事ってなによー!」
いちいち、反応が大きい。なんだか人生幸せそうだ。
「勉強、教えて欲しくて」
「うわっ!ここでもガリ勉発動かぁ」
「ガリ勉って、やめてくださいよ」
「だって事実だし!」
「別に僕はガリ勉じゃないですから」
「あ、、で勉強教えて欲しいの?でも学年2位じゃん?」
「2位じゃ、、だめなんです」
2位だと怒られてしまうから。
「100点じゃなきゃ、1位じゃなきゃ、ダメなんです」
「あー、それお母さん?」
「….はい」
「ま、これ以上は踏み込まないよ!」
地味にたすかる気遣い、これが1番ボロボロの心に染みるものだった。
「んで、勉強を教えて欲しいんだね?」
「はい、そうです」
「まかせんしゃい!」
「今の一言で一気に信用失ってますよ」
「うわ、手厳しっ!?」
とにかく明るくて、声もリアクションもいちいち大きくて、笑い声が愉快で、悩み事とか無さそうで、めんどくさいとかよりも羨ましいが勝つほどにその子は僕と正反対だった。
「とにかく明日!明日休憩時間にでも勉強しよ〜!」
「了解です」
「できれば放課後もしたいけど…」
「放課後は塾です」
「だよねぇ…」
「毎週木曜日だけ塾がなくなりました。」
「無くなったって、今まではあったの?」
「はい、毎日ありましたよ?」
当たり前じゃないかという感じに返答をしてすぐ気づいた。
僕にとってのこの当たり前はみんなにとっては異常なのだ。
みんなは毎日塾には行かない。
みんなはたくさん友達と遊ぶ。
みんなは2位だと怒られない。
みんなは98点だと怒られない。
僕とみんなとでは当たり前がおおきくちがう。
その事実を僕の頭はいつまでも否定していたのだった。