あーあー……。こちら、610がお送りするお話でございます。お国方の恋愛を思いつきで書いていくという謎企画ですので、興味がある方がいるか……。
歴史と全く関係ないです。
政治的意図・戦争賛美✖
最初は何もなかった。まっくろの世界に私だけ。なんにもない、なにも見えない世界でひとりぼっちだった。そもそも、自分以外の人の事なんてこんなところにいるわけないと思っていた。
自分の姿もわからない。なにか白いものがあれば見えるようになるんだろうけどそんなものあるわけない。
お話できる子もいなかったし毎日退屈で、冷たい床に寝っ転がって暇を持て余してた。そうやっていくうちに、いつの間にか暗いのにも慣れてしまった。
あるときぱっと辺りが明るくなった。同時に甘い匂いがふわっと広がる。
いきなりだったから目がちかちかして痛い。しばらくは目を閉じてたけどどうなっているのか気になって仕方がない。思い切って目を開けてみる。
私は花に囲まれていた。
なぜ「花」だってわかったのかは知らない。ずっと前から知ってたみたいに頭の中にぱっと名前が浮かんできた。どこかで見たのだろうか。
牡丹、梅、桃。池に蓮が浮いていて金魚が数匹泳いでいる。空はきれいな水色で、白いものが浮かんでいた。
何もかもが不思議だったけど、真っ黒な世界よりずっと楽しい。いろいろな色で溢れていた。
でも、一人なのに変わりはない。
自分の姿も見えた。なにか、ひらひらしたものを身にまとっている。色も鮮やかだ。なんだかしゃれていて少しいい気分になった。
せっかくだから、明るくなったこの世界を探索しようと立ち上がる。
長いそでをまくしあげ、池の中を覗いてみると中で何かが動いている。金魚ではない。泳いでいない。 そもそも、水の中にいない。
私と同じだ。同じ姿をしているが、まとっているものの形が少し違う。しかも、楽しそうだ。一人じゃない。誰かと話している。
うらやましくなった。
私だってそっちに行きたい。一緒に話してみたい。どんなに楽しそうな世界でも一人じゃつまらない。
そう思った途端、体が動いて水の中に手を伸ばしていた。
どうしても向こうに行きたい。
中華人民共和国 1949年10月1日
コメント
7件
話の持っていき方が上手ですね!
簡単に言うと凄すぎ
表現の仕方がすごい…