蓮「俺と、付き合ってください。」
亮「…え……?」
蓮「…今すぐにとは言わないです。」
蓮「グループに加入して、メンバーが増えて、9人全員にとって大変な時期なので。」
蓮「…絶対に俺がこのグループと阿部くんを守ります。阿部くんが大事にしてるこのグループを俺も全力で守ります。」
蓮「だから、そうしたら…。」
亮「…うん、わかった!約束だよ!」
蓮side
懐かしい夢を見た。
俺はグループに加入して顔合わせの時、阿部ちゃんに一目惚れした。
リハーサルの休憩時間に舞台袖で蹲っている阿部ちゃんを心配して駆け寄ると、阿部ちゃんはメンバーが増えて新体制になって不安が大きくなってしまったことを言ってくれた。
この人が今まで俺の新しい居場所守ってきてくれたみたいに、次は俺がこの人と俺たちの居場所を守りたい。そう思って告白と宣言をした。
我ながら突拍子のない奴だとは思う。
今日は阿部ちゃんと2人で雑誌の撮影。
蓮「よろしくお願いしまs…っえ?」
亮「あ、めめ!今日はよろしくねっ♪」
衣装に着替えてスタジオに入ると、そこに居たのはウエディングドレスに身を包んだ阿部ちゃん。
亮「ウエディングドレスなんて初めて着たよ〜⸝⸝⸝⸝」
亮「どう?俺、似合ってる〜?」(上目遣い)
蓮「……まじで…、ちょー似合ってます…⸝⸝⸝」(天仰)
ウエディングドレス姿で上目遣いをしてくる阿部ちゃんの破壊力がすごくて今にも卒倒しそうだ。
亮「んへへ、よかった♪」
亮「めめもタキシードすっごいかっこいいね!♪」
蓮「ありがとう!」
そんなやり取りをしていると合図がかかって撮影が始まった。
どんなコンセプトの撮影なんだろうとは不思議だったけど、阿部ちゃんのウエディングドレス姿なんて見れる機会はきっと今しかない、しっかり記憶に刻んでおこう。
亮「結婚式っぽいポーズ…やっぱり腕かな?」ギュ
そう言って俺の左腕に抱きついてくる阿部ちゃんが可愛くて可愛くて仕方ない。
亮「も〜、カメラじゃなくて俺の方見てってば!」
蓮「あ〜ごめんねお姫様のこと直視できなくて笑」
亮「ちょ!はずかしい〜!!!⸝⸝⸝」
直視すると眩しすぎて俺の目が溶けてしまいそうになる。こんなに良いことがあって、さらにいいことがあるとは思えない。きっと今が人生のピークだろう。
無事に撮影は終了。
衣装さんにトラブルがあって衣装を脱ぐのはもう少し経ってかららしいから、阿部ちゃんと2人でスタジオの屋上に行った。
亮「めめと結婚式したらこんな感じなのか〜…♪」
蓮「そー…なりますね?笑」
亮「んふふ♪こんなかっこいい旦那さんだったら、毎日ハッピーデーになっちゃうね?」
蓮「阿部ちゃんの結婚式もこんな感じですか?笑」
亮「も〜!なんでよ!俺もタキシード着たいよ!」
蓮「あー……そう…っすよねぇー…」
亮「…めめ?どうしたの?体調悪い?」
蓮「あ、いや、大丈夫です!笑」
阿部ちゃんの『タキシードを着たい』という言葉で今朝見た夢を思い出す。
俺のお嫁さんにはなってくれないかもしれない。
あの日した約束を阿部ちゃんは覚えているんだろうか。たとえ忘れていても無理はない、もう数年前の話だ。
この日はただただ阿部ちゃんのウエディングドレス姿を堪能して一日を終えた。
亮平side
めめと雑誌の結婚式特集の撮影を終えてから家に帰って勉強をしていたら、ふと数年前めめに言われたことを思い出した。
『俺と付き合ってください。』
ド直球だけど素直で一番響く言葉、めめらしい。
正直嬉しかった、あの日すごくかっこいい子が居るなと思って気になってから同じグループになって、気づいたら好きになっていた。
安定感のあるグループになったし、めめはもう十分このグループを守ってくれた、それに盛り上げてくれた。
めめはあの日の約束、覚えてるのかな?
今日はみんなで番組の撮影の日。
康二と佐久間、舘さんと翔太、照とふっかが付き合っていて、俺はいつも佐久間と翔太、ふっかの4人で話すことが多い。
基本的に佐久間とふっかからの惚気話をぼーっと聞いてることが多いんだけどね、楽しいよ笑
大「でね〜?こーじがね〜?」
翔「もうその話5回は聞いたって」
大「そんなに話してなーいー!」
辰「そんなことより俺の話聞いて?」
亮「うん?どうしたの?」
辰「昨日照がねー?」
翔「買ったチョコの味が好みじゃなくて機嫌悪かった話だろ?」
辰「終わっちゃったじゃん!!!」
翔「お前らが同じ話しかしないからだろ!」
亮「あはははっ笑」
蓮「何の話ですか?」
大・辰「あっ!めめ〜!!聞いて〜!」
蓮「ええ……笑笑」
ちょうどいい、どうせならサラッとめめにあの日した約束について聞いてみようと思った。
亮「あ、めめそういえば…」
もし、
蓮「なんですか?」
もしも、
亮「あのさ〜?前の……」
あの約束をめめが覚えていなかったとしたら?
亮「…ううん!やっぱなんでもない!」
蓮「分かりました、?」
めめが覚えてなくて、もう俺の事なんて好きじゃなくて、俺の気持ちの1人歩きだったとしたら?
『そんな昔のこと覚えてるんですか?笑』
と、茶化されるかもしれない。
俺の旦那さんにはなってくれないかもしれない。
そう考えると怖くて、辛くて、叶わない可能性があるなんてことはとっくのとうにわかってる。
だから、この気持ちはそっと閉まっておくことに…
亮「できたら良かったなぁ…」ボソッ
蓮「何がですか?」
亮「ねえめめ、いつになったら俺の旦那さんになってくれるの?」
蓮「えっ………あっ…⸝⸝⸝」
めめは一瞬戸惑ったような顔をしてから察したように顔を赤くした。
めめは約束を覚えていてくれた。
大「えっ、なになに?!?!」
翔「佐久間!シッ!」小声
蓮「…今でもいいですか?」
亮「いつでも!」
蓮「阿部ちゃん、俺と…付き合ってください。」
亮「うん!、もちろん!♪」
晴れて俺とめめはカップルになった。
俺とめめの思いきった行動で、その場に居たメンバー全員、混乱していたけどすごく祝福してくれた。
たとえ結ばれても、何年経っても、俺はあの日した約束を忘れることは絶対に無い。
俺とめめを繋いでくれたあの約束を。
〜END〜
コメント
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すんごく遅れました申し訳なさすぎですこんな最高な物語かけるのは宇井様しかおられません世界でたった1人です元気もりもりになりました😭😭