テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#幽霊
凛道桜嵐 新
193
#日常
がくじゅつてき・あかげ
22,155
わーい
41
485
千歳に佐和さん経由で九さんからの連絡が来た。千歳は解呪のため、斎野神社に十日間泊まらないといけないそうだ。
『精進潔斎もいるのかあ、まあしかたないな』
「え、じゃ、千歳十日もいないの……?」
千歳はあっさりしたものだったが、俺はしょんぼりしてしまった。十日も一人なのか……寂しすぎる……。
『飯は作って冷凍しといてやるから、安心しろ』
千歳は俺のしょんぼりをご飯の心配だと思っている。作ってくれるのはありがたいけど、ちがうんだよ、千歳がいないのが寂しいんだよ……でもそんなん恥ずかしくて言えないよな……。
『あと、初日はお前も斎野神社まで来いだって。解呪してくれる深山って古狸が、お前にも話聞きたいって』
「俺? 何の話?」
『えーと、お前はワシに一番近しい人間だから、普段どんなふうにワシに関係してるかっていうの、お前からも聞きたいんだって』
「そんなの聞くんだ?」
『解呪に必要な情報なんだと思うぞ。ワシがお前から一旦離れて、深山さんと距離を近くしないと、術式を叩けないんだって。一時的にワシの近しい人を深山さんにしなきゃいけないから、深山さんとワシがどれくらい距離近くしなきゃいけないか知りたいんだと思う』
「へえー……え!?」
いや、その……俺と千歳、だいぶ距離近くない!?
俺、よく千歳を膝に乗せてるし、ていうか一緒に寝てるし、お風呂だってちょいちょい一緒に入ってるし!
「ち、千歳……あの、俺と千歳、すごく距離近いけど……それを他の人に言うのは、アリなの?」
そう聞くと、千歳はようやくハッとした顔をした。
『あ……』
それから千歳は難しい顔になった。
『いや、どうしよう、多分、解呪のために深山さんはお前と同じくらいワシに近づかなきゃならないんだよな……え、一緒に寝てくれは流石にダメだろ、巻き付くだけでなんとかならないか?』
「同じくらい近づかなきゃならないの!?」
膝乗りとか風呂とか同衾とか!?
「い、いくら解呪のためったって、そんなこと引き受けてくれるもんなの!?」
『……わ、わからん……』
千歳は困り果てている。
『でも、正直に言わないと解呪できないと思う……』
「それは……そうだろうねえ……」
病院の診察とかだって、ちゃんと症状説明しなきゃ正確な診断と治療はできないもんな……。
『と、とりあえず、お前とワシすごく距離近くて、ワシお前に巻き付いて寝てたりするけど、それでもいいかって聞いてみる』
「うん、とりあえずそうしよう」
千歳は佐和さんに連絡し、佐和さん経由で九さんから返事が来た。
「話聞いてから判断するから、指定の日時に斎野神社に来い。深山に会わせる」
で、指定の日時の日。
俺と千歳は、斎野神社の社務所で、深山さんに問い詰められていた。
「あなたがた、なんでそんなにベッタベタしてるんですの!!」
「す、すみません……」
『ご、ごめん……』
コメント
1件
いやもう最初から最後まで「距離近すぎ問題」で笑ったわw 千歳が「一緒に寝てくれは流石にダメだろ、巻き付くだけでなんとかならないか?」って真剣に相談してるの可愛すぎるし、深山さんに問い詰められてしゅんとしてる2人がもう微笑ましすぎる。この照れと甘やかしのバランス、ずっと読んでたいわ🔥